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ジャズ・クルセイダースのルーツは南部のブルースフィーリングだ!

2009-03-07 14:40:23 | jazz & vocal
Tough Talk/The Jazz Crusaders
(Pacific Jazz PJ-68)


 テキサス・ヒュースとン生まれのジャズ・クルセイダースは60年代を代表する名コンボでした。70年代に入り、フュージョンの台頭で彼らも名前を短くしてクルセイダーズと名乗り電気楽器を入れたファンクスタイルでさらに人気をはくしていきます。先日アップしたマイケル・フランクスのバッキングをこなすクルセイダーズの演奏はラリー・カールトンの参加で極めてメローな仕上がりですが、脈々と流れる南部のブルースフィーリングこそ、このグループのルーツと言えますよね。しかし、モダンジャズファンにとっては60年代のパシフィックジャズに録音されたアルバム群でのアーシーでストレートアヘッドな演奏が注目ですよね。本日は彼らのパシフィック第4作目、TOUGH TALKをアップいたします。

 63年、ハリウッドでの録音です。メンバーは改めて紹介するまでもないですが、Wilton Felder(ts), Wayne Henderson(tb), Joe Sample(p), Stix Hooper(ds)のオリジナルメンバーにくわえ、ここではベースにBobby Hayesが起用されています。A面のフェルダーの"Deacon Brown"からジャズクルセイダーズのカラーそのままのアーシーな演奏が聴けます。殆どが彼らのオリジナル曲ですが、唯一の他人名義の曲なんと"Brahms Lullaby"でのサンプルのアレンジに驚く筈です。Aラスの"Boopie"のサンプルのピアノも小気味良く思わず"おおっ!”となる感じです。B面はタイトル曲"Tough Talk"で始まります。サンプルのこの曲と次のボッサ曲"No Name Samba"でのハープシコードのプレイが印象的です。相変わらずのアーシーな急速調のトラックでテナーを鳴らしきるFelderのプレイが素晴らしく、呼応するヘンダーソンのボントロとの絶妙な味わいはティーンエイジャーから一緒にプレイして来たあうんの呼吸を感じます。

 所有盤はパシフィックのブラックラベル、モノラル盤です。コーティングカバーが美しく、若々しいメンバーを捉えたショットが素晴らしいですね。