'Fatha'/Earl Hines
(Columbia CL2320)
(Columbia CL2320)
スウィングエラを代表するピアニストはファッツ・ウォーラーとテディ・ウィルソン、そしてここにアップしたアール・ハインズの3人と思います。そのピア ノスタイルは“ストライドピアノの父”と言われたジェームス・P・ジョンソンから影響を受けていると言われています。古くはルイ・アームストロングとの共 演でも知られ、ここでサッチモから影響され、力強いシングルトーンを生かしたホーンライクなピアノスタイル、いわゆる”トランペットスタイル”を確立した ようです。このスタイルは多くの後進ピアニストに影響を与え、ニックネームを"FATHA"とされていったと言います。
ここでは、ズバリこのニックネームを冠したタイトルで彼のピアノとボーカルが楽しめるようになっています。ハインズは60年代に入り新しいトリオを形成 し積極的な演奏活動を再開し注目を浴びる訳ですが、このニュートリオ(Ahmad Abdul MalikのベースとOliver Jacksonのドラム)でのプレイが収録されています。A面ではブギウギ調のFlankie &Johnnieに始まり、当時を反映したイパネマ、そしてヴォーカルとピアノ両方でせまるセントジェームス病院などの興味ある選曲でトリオのプ レイが聴かれます。またサイドBではMalikのベースが活躍するBreezin' Along With The Breeze, ハインズがクロージングセットに古くから使っていたFrenesi, Jacksonのブリリアントなドラムが楽しめるBroadway等多彩なレパートリーを披露しています。この時期のアルバムではインパルス盤、コンタクト盤そしてRCA盤 と並び評価されているこのColumbia盤だと思います。
コロンビア2eyeのモノオリジナル盤です。こういったオールドスタイルのピアノもなかなか良いですよ!