67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

アランフェス協奏曲

2006-06-16 02:17:35 | jazz & vocal
Collaboration/Modern Jazz Quartet with Laurindo Almeida
(Atlantic SD1429)


 皆さんご存知のアランフェス協奏曲はスペインのギタリスト&コンポーザー、ホアキン・ロドリーゴが作曲した美しい旋律で知られる曲です。これをジャズに 取り入れたのは、マイルス・デイビスとギル・エヴァンスでアル事も衆知のとおりです。ギターの曲だけ有って、CTIのジム・ホール、そしてこのローリン ド・アルメイダとギタリストのアルバムにも名演がありますよね。アルメイダはこのアルバムで録音後、時期をおいてLA4というユニットでも再録しています ね。ここでは、ジョン・ルイスのクラシックを始めとするヨーロッパ音楽への深い傾倒がブラジル、サンパウロ生まれのギタリストであるローリンド・アルメイ ダのギターと絶妙のブレンドを示し、たぐいまれな美しいコラボレイションとなっています。

 サイドAはジョン・ルイスのオリジナル3曲とバッハのFugue In A Minorの4曲構成で、いつものルイスのクラシックミュージックよりの演奏が聴かれます。このアルバムの聞き物はB面だと思います。1曲目のジョビンの "One Note Samba"ではアルメイダのギターソロプレイとルイスとジャクソンのバックでのコンピングが素晴らしいですね。この曲意外はA面を含めすべてがルイスの アレンジで行われています。哀愁のあるテーマをもったFoi A Saudadeの短い演奏を挟み、最後がハイライトのアランフェスです。アルメイダが"I am very proud of this performance. It is one of the best things I ever did."と語ったぐらいで、この美しい曲の名演の一つだろうと思います。マイルスの演奏に比べればインパクトは低いでしょうが、原曲の美しさをいかした ガットギターのプレイはジム・ホールの有名なバージョンよりも知名度は低いでしょうが一聴の価値があると思いますよ。

 センターレーベルはアトランティックのgreen&orangeレーベルで、米国再発盤と思います。

Atlanticのフランセス・ウェイン

2006-06-15 04:33:02 | jazz & vocal
The Warm Sound/Frances Wayne
(Atlantic 1263)


 ウディ・ハーマン楽団のトランぺッター、後にアレンジャーとして大活躍するニール・ヘフティの奥さんとなったフランセス・ウェインのアトランティック盤 です。ヘフティとの共演盤であるブランズウィック盤も有名ですが、今日はスモールコンボでやったこのアルバムをUPします。例に漏れずミュージカルディレ クターはここでもヘフティが勤めています。彼女の歌声はタイトルに有るように暖かみのある声で、ここではしっとりとスローナンバーをややレイジーにそして ジャジーに唄っており、自分の中ではこのアトランティック盤が彼女のベストです。

 演奏曲はスタンダードが多く聴きやすいアルバムに仕上がっています。A-1のEarly Autumnから'Round Midnight, Prelude To A Kiss, My One And Only Love, In Other Wordsと行く流れがすばらしいです。B面でもBlue And Sentimental, Speak Low, You Go To My Head, Caravan, Soft Windsとスタンダードが目白押しです。伴奏陣がまた豪華です。Billy Butterfield(tp) , Urbie Green (tb), Al Cohn(ts), Jerome Richardson(fl, bcl), Bill Mure(g), Hank Jones, Billy Rowland(p), Wendell Marshall, Milt Hinton(b), Don Lamond, Osie Johonson(ds)からのセレクションで多くはカルテット、曲によってホーン奏者が間奏を入れると言う編成です。My One~でオブリガードをつけるコーンのtsやミュートをつけたBlue and Sentimentalでのグリーン、Soft Windsのリチャードソンのプレイも素晴らしいです。ゆったりとしたキャラバンの歌唱が自分のmost favoriteです。

 ブラックレーベル・シルバーロゴのアトランティックオリジナルですが、どうもカッティングレベルが低く感じます。トランプのクィーンをあしらったカバーがイキですね!

テナーバトルもいいよね!

2006-06-14 01:43:38 | jazz & vocal
BOSS TENORS/Gene Ammons & Sonny Stitt
(Verve MV2577 jp reissue)
 

 テナーサックスのバトルはジャズに於ける同じ楽器のバトルの中では最も頻繁に行われて来た演奏スタイルですよね。古くはデクスター・ゴードンとワーデ ル・グレイのバトルにはじまります。モダンエイジで人気を博したのが3大バトルコンビとも言うべきアル・コーン&ズート・シムズ、ジョニー・グリフィン& エディ・ロックジョー・デイヴィス、そしてここで取り上げたジーン・アモンズ&ソニー・スティットだと思われます。アモンズとスティットのコンビはこの VERVE時代にはじまったのではなく、初期のモノはprestigeにありますよね。この頃の録音は、モノラル録音です。やはり、バトルセッションはス テレオ録音が楽しめます。上に挙げた3つのチームもステレオ録音が多いですよね。VERVEにはアモンズ/スティットのチームでもう一枚、オルガン入りの 録音が有りますが、やはりこちらの方が好みですね。  

 B面トップのバトル用の"Blues Up And Down"が有名でしょうが、むしろサイドA のノーグレーターラブと枯葉が聞き物ですね。カバーにはサイドA,Bが逆に記載されていますので注意してくださいね。ノーグレーターラブはスティットがア ルトなので厳密にはテナーバトルではないのですがこれが素晴らしい。テーマをどちらかが演って、順番にソロをまわしてチェース、テーマといういつものパ ターンを破り、この曲ではバトルでよく演るようにテーマから両者に分配して吹いてきます。 これが左右から交互に出て来て気持ちいいですね。pianoのジョン・ヒューストンも好演ですね。  

 このアルバムは自分が初めて購入したいわゆるバトル盤です。初めて聞いたのは新潟の老舗ジャズ喫茶“スワン”だったと記憶しています。その足でツモリレ コードで買いましたので、当然の国内再発盤です。これから後に購入していったアルトバトルや、J&Kのボントロバトルなどバトルアルバムの楽しみ方に気付 いた盤でもあり懐かしいですね。

ジェリ・サザンのピアノとボーカル

2006-06-13 00:13:22 | jazz & vocal
The Southern Style/Jeri Southern
(Decca DL8055)

 ネブラスカ出身の白人女性シンガー、ジェリ・サザンは知的でややハスキーなシルキーヴォイスでものうげに唄うスタイルが特徴ですが、彼女のピアノの魅力 も捨て難いものがありますね。アメリカ中部の片田舎の出身のくせにどことなく都会的なソフィスティケートされた雰囲気が漂うシンガーです。オーケストラが バックのものでは同じDeccaの"You Better Go Now"という人気盤も有りますが、きょうは彼女が最も得意とするベースとドラムを従えた彼女の弾き語りが全編をしめるこのアルバムをUPしますね。

 彼女のデビューアルバムがこのサザンスタイルですが、デビュー作とは思えない落ち着きを感じるのは彼女がそれまでピアニストとして長いキャリアを積んで 来たからだと想像します。やや物悲しく唄うボーカルに、自信のピアノが良くマッチしており、"I'll Take Romance", "Let's Fall In Love", "Too Marvelous for Words", “The Gypsy In My Soul"や"I Hadn't Anyone Till You"など粋な選曲が光ります。特に"I Hadn't Anyone Till You"でのロングピアノソロは彼女のピアノのうまさを如実に示した好トラックと思います。リズムはClif Hils(b), Lloyd Morarles(ds, bongo)で目立たないサポートで好ましいですね。

 白基調のバックに目鼻口をイラストで書いたカバーは美しく印象的です。Deccaのモノラルオリジナルでblack label, silver logoのセンターレーベルです。この頃のデッカの盤の厚さには驚きです。鉄板並みのかたさですね。落とすとすぐ割れそうですが・・・おすすめですよ。

ブログ設定1周年!!!(500円のクールストラッティン)

2006-06-12 02:05:32 | jazz & vocal
 とうとうやってきました。昨年6月12日に時代の波に押されてはじめたブログですが今日で1周年を迎える事が出来ました。初ログで書いたようにトライア ンドエラーではじめたブログです。最初は、画像が貼付けられる掲示板みたいなものという感覚ではじめたのですが、ログを重ねていくに従い、ウェブより更新 も簡単で、”こりゃ便利!”、最近はウェブの更新は面倒でよっぽどじゃないとやらなくなってしまいました。輸入住宅、ジャズ、キャンプ、VW、アコギ、ア イビーなどとテーマを設定したのですが、最近はジャズブログと化してしまい、他のカテゴリのお客様には申し訳ないなと思っています。ここまでブログを続け て来れたのも皆様の熱いコメントが励みになって来たことは言うまでも有りません。ジャズ以外はネタ不足で、ついつい更新が容易なジャズネタに終始する始末 ですが、おいおいネタを見つけて更新していきますので、今後とも67camper's Homepageともども宜しくお願い申し上げます。
 

Cool Struttin'/Sonny Clark

(Blue Note LNJ-80072 jp reissue)

  さて、今日のアルバムは自分のジャズコレクションの原点とも言うべき、ソニー・クラークのクールストラッティンです。内容・メンバーについては解説不要で すよね。モダンジャズの名盤中の名盤、すべてのジャズファンが所有しているのではないかと思われるアルバムです。ジャズを聴き始めたばかりのころ、ブルー ノートは当時は東芝からキングに版権が移ったばかり(その後再び東芝に移り国内盤BNの発売は終焉を迎えCDにとって変わりました)で有名なアルバムが 1800円(廉価版)で売られていましたが、正規の2300円のシリーズもまだぼつぼつとしか発売されておらず、キャンディもディッピンも買えない時代で した。  

 当時、自分はサッカー小僧で、大学のサッカー部の親友Aがこの東芝盤を500円で売ってくれました。その親友と麻雀していて、どういう経緯だったか失念 してしまいましたが500円で売ってくれる話がまとまりGETしたアルバムです。聴いてみて”これや”と思いました。自分が探していた難解そうにみえる ジャズという大きな山の登山口を見つけた思いでした。友人は群馬、前橋高校出身で自分より1歳年上(大学では同級生)でしたが、5年前、惜しくも大腸がん におかされ逝ってしまいました。この東芝盤は自分にとってある意味親友Aの形見であり、自分の中で永遠に生き続けているクールストラッティンなのです。A 面1曲目のエントリ部分で先に”ジャジャージャ”と隣の溝の音が小さく聞こえる盤で、おそらく中古レコード屋さんに持っていけば500-1000円ぐらい で引き取られてしまうようなLPだと思います。でも自分にとってはスペシャルで、未だに当時かぶせた新潟石丸電気のロゴが入ったビニルカバーもそのままで す。このアルバムは一時、未亡人に返却しようかとも思ったのですが、手許に置いておきたくって、言い出せないで5年が経過してしまいました。すみません。 こんな思い入れのアルバムって皆様お持ちですか???


Cool Struttin'/Sonny Clark

(Blue Note BST81588 Liberty)

 という訳で、彼が逝ってしまってからこの東芝盤はもうターンテーブルに載る事は有りません。観賞用にもう一枚購入し現在はこちらを聴いてます。リバティのblue&whiteの輸入盤です。このアルバムからは長年悩まされつづけた冒頭の隣の溝音も聞こえません。

スウィングピアノの名手テディ・ウィルソン

2006-06-11 00:24:04 | jazz & vocal
The Touch of Teddy Wilson
(Verve MGV8330)


 スウィング時代から活躍したテディ・ウィルソンはファッツ・ウォーラー、アート・テイタム、アール・ハインズ並びこの時代を代表するピアニストの一人で すね。初期にはベニー・グッドマンのトリオでの演奏や、ビリー・ホリデイの伴奏などで良く知られていますよね。そのピアノスタイルはいわゆるスウィングス タイルでありますが、ジャズにソフィスティケートな感覚をもちこんだプレーヤーとして認められており、後のピアニストに広く影響を与えていきます。

 VERVEには7枚の録音が有り、既に"For Quiet Lovers"は当webでもアップしていますが、美しいカバーが印象的なアルバムでした。本日UPのこの”The Touch of Teddy Wilson”はヴァーブのアルバムとしては最後のリリースで有り、ナット・ヘントフは古典的ジャズの成熟を示した一例だと最大の賛辞が送られたアルバム です。あまり語られる事はないのですが、”隠れた名盤”といえるのではないでしょうか。演奏はピアノトリオ形式でテディのピアノ、アーベル・ショーのベース、 リロイ・バーンズのドラムであり彼のスタイルを示すには最適のフォーマットです。スタンダード中心の選曲は、彼の他のVERVE盤にもみられるとおりでこ こでも"Avalon", "'S Wonderful", "Someone To Watch Over Me", "Jeepers Creepers", "Sometimes I'm Happy", "That Old Feeling"などが聴かれます。自分はテディの特にスローバラードでの解釈が好きでA-2の"Little Things That Mean So Much"の美しいプレイが印象的です。もっと評価されてよいピアニストだと思います。  

 MGMのT字センターレーベルですが、パンチホールが痛々しい。未聴でしたら、是非一度聴いてみてくださいね!

C.Bakerの紹介だぞ!

2006-06-10 02:14:23 | jazz & vocal
Chet Baker Introduces Johnny Pace
(Riverside 12-292)


 Riversideの100番台には古典的なボーカルアルバムも存在しますが、いわゆるモダンジャズの3大レーベルの一つとして知られる Riversideの200番台以降はあまたの名盤を制作して来ましたがほとんどインストものである事は衆知のとおりです。しかしながらボーカルものも少ないながら 存在し、アビー・リンカーンやベヴ・ケリー、マーク・マーフィ、テリ・ソーントンなどモダンジャズが隆盛を究めていた頃のボーカルアルバムとしてボーカル ファンにはおなじみです。またここでも出てくるチェット・ベイカーもボーカルアルバムを録音してますよね。本日UPするジョニー・ペイスはチェットが発掘 したボーカリストで、これ以外の録音が見当たらない(知らないだけかな?)シンガーで、そういう意味では貴重です。白人ボーカリストで少しシナトラ風に聞 こえるところもありますね。  

 ピッツバーグのナイトクラブでペイスを聴いたチェットが彼のリバーサイドデビューに関わった様子がライナーには記載されていますが、彼のグループがこの シンガーのレコードデビューを強くアシストしていますが、あまりのビッグネームとの共演で彼のボーカルへの興味がやや薄れがちなのは仕方ないところでしょ うか。伴奏陣はChet Baker (tp), Herbie Mann (fl,bcl) , Joe Berle or Bill Evans (p), Vinnie Burke or Paul Chambers (b), Philly Joe Jones (ds)と超豪華!チェットのトランペットも随所にきかれ、ハービー・マンも好サポートですね。さらにファンにとってはエヴァンスの参加が特筆ものでしょ う。エヴァンスファンには見逃せないアルバムですね。  

 ほとんど紹介される事のないアルバムですが、ストレートでナチュラルなペイスの歌唱が聴け、この伴奏陣なら是非聴いてみたいと思うのでは・・・?リバーサイドのモノラル青レーベルでシルバーロゴ&リールです。

テイタム/エルドリッジ

2006-06-09 03:22:42 | jazz & vocal
The Art Tatum-Roy Eldridge-Alvin Stroller-John Simmons Quartet
(Verve MGV8064)

 ジャズピアノ界で天才の称号を与えられたプレーヤーは岩浪洋三氏によるとアール・ハインズ、ファッツ・ウォーラー、アート・テイタム、バッド・パウエ ル、セロニアスモンク、ビル・エヴァンスの6名だと言われています。彼のピアノスタイルは一聴して、テイタムとわかるほどのピアニスティックな魅力にあふ れたスタイルですよね。Verve系列には彼の作品は11枚のソロシリーズをはじめ数多く残されています。グランツは当時の録音で、テイタム/ウェブス ターやテイタム/ライオネル・ハンプトン/バディ・リッチなどビッグアーチストをぶつけた格好でアルバム造りをしていきました。このアルバムもグランツの こう言った思考の産物かと思います。  

 前記アルバムに比べるとやや地味な印象も有りますが、トランペットのエルドリッジとの共演の格好でワンホーンの4重奏団となっており、アルビン・スト ローラーのドラムとナット・キング・コールのトリオでならしたジョン・シモンズがベースに加わっています。エルドリッジのトランペットが大きく feature されたアルバムで4重奏団のリラックスした演奏が楽しめます。演奏曲目も"Night And Day", " In a Sentimental Mood", " You Took Advantage of Me" “I Surrender Dear"など自分がすきなスタンダード中心でとても聴きやすい好盤です。何と言っても素晴らしいのは画像のDSMのカバーです。後ろ向きのエルドリッ ジ、テイタム、ストローラーが描かれたカバーはDSMの数あるカバーの中でも、ベスト3に入れても良いと思われるような粋なカバーです。このカバーが欲し くて購入したようなものです。  

 Verveのクレフシリーズ、トランペットロゴのモノラル盤です。ジャケット良いでしょう!!!?

Frances Fayeの最短曲BEWITCHED

2006-06-08 02:10:44 | jazz & vocal
I'm Wild Again/Frances Faye
(Bethlehem BCP23)


 Frances Faye の声はややもすればだみ声とまでは行かないが、いわゆる美人歌手の線の細いきれいなボイスとは一線を画すものです。でも彼女のボーカルをたまに聴きたくな るのも事実で、ボーカル界にもこんな唄だけで聴かすのではなくステージではえるショービジネス界の姉御的シンガーがいるのです。それがフランセス・フェイ です。

 ここまで書いて、このアルバムが出てくると”来た、来た!”なんて思っているボーカルファンの声が聞こえてきそうです。タイトルに挙げた最短曲について ご存知の方、結構多いですよね。もう有名有名って感じの方は、これから先はもう読まなくても良いですよ!!!問題の曲はB面に有ります。B-1の "September In The Rain", ついでトロンボーン(Herbie Harperでしょうか?) が活躍する"These Foolish Things", さらにバースから入っていく"Love For sale"とFayeのボーカルを聴いていくと、そこからメドレーに移ります。ここからがこのアルバムの最大の山場が来ます。メドレーは“Little Girl Blue", Where or When", "Embraceable You", "Exactly Like You", "I Don't Know Why", "My Funny Valentine"と来たところで問題の"Bewitched"です。一瞬ですので聞き逃してはいけません。モノの本には3秒と書いてます。“I"m Wild Again"と唄ったところで終わります。気をつけてても聞き逃してしまう短さです。"Bewitched"はボーカルでも有名なスタンダードですがこの 解釈には批評のしようがありません!話題性はそれだけですが、他の曲のバックの演奏もなかなかですよ。 ラッセル・ガルシアのバンドがバックでハービー・ハーパーを中心とした4人のボントロのアンサンブルが厚いサウンドで気持ちがいいですね。リズムセクショ ンはJerry Wiggins(p), Red Mitchell(b), Chico Hamilton(ds)という名手ぞろいでこれがまた聴かせますよ。

 ベツレヘムには彼女のアルバムは3枚有りますが、このアルバムもBurt Goldblattの秀逸なカバーが印象的です。バーガンディ/シルバーロゴのオリジナルモノ盤です。

世界一短いライナーノート

2006-06-07 00:11:27 | jazz & vocal

BASH!/Dave Bailey

(Jazzline PA-3079M jap reissue)

 Jazzlineというマイナーレーベルはその前進がJazztimeというマイナーレーベルで、その設立にはここでリーダーとなっているデイブ・ベ イリーが関与があるようです。JazzlineはDuke Peasonの"Hush!"とこのアルバム、前進のJazztimeでは有名なWalter Bishop Jr.の"Speak Low"を含め3枚のレコードが発売されたにすぎません。この発売アルバムの少なさが、幻化の元になっているのでしょうが、Jazztimeから JazzlineとしてオフィスをNYCに移したときに出資したのがこのデイブ・ベイリーでこの資金繰りがうまく行かず、わずか2枚のアルバムを制作し ただけで消滅したようです。ベイリーのプレイはジャズファンにはマリガンのバンドでのプレイが最もなじみ深いと思われますがジャズレコードファンにはこの アルバムとJazztimeの"Reaching Out"さらにエピックの3枚は、いずれも入手困難盤として知られていますよね。

 さて、本日UPの"BASH!"は当時のハードバップの風潮にのったブローイングセッションです。特に、他のハードバップアルバムに比べてここが優れて いるという点がある盤でもないですが、録音の少ないフランク・ヘインズの参加は特筆すべき点と思います。A-1のGrand Streetの出だしからその乾いた音色でモブレーばりのプレイを聴かせます。共演陣は、ドーハム、フラー、フラナガン、ベン・タッカーを含めたこれ以上 望めないような6重奏団で、中でもB-1のドーハムの独特トーンでの火の出るようなソロと全編にわたってのフラナガンのいつもかわらぬ好プレイが印象的で す。

 

  やっとこのログのタイトルの話になりますが、ベイリー自身がこの超短いライナーを書いており、”ゴチャゴチャ言わずに聴いてね”という思いが伝わります ね。画像はそのバックカバーにあるライナーノートです。所有盤は当然ですが国内再発盤です。オリジナルはたとえお目にかかっても購入できる額じゃないのは わかっていますので相手にするつもりはないですね。(笑)