心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

阿吽(あうん)

2007-08-26 | 禅語・般若心経



梵字の最初の阿と最後の吽。
「阿」は口を開いて出し、「吽」は口を閉じて出す音声であり、
密教ではこのニ字を、万物の初めと終わりを象徴するものとしていて、
悟りを求める菩薩心と、そこに到達する涅槃のことでもある。
仁王様や狛犬など、相対する二つのものを言ったりする。

子供の絵や書がすごい力を持っているのは、この阿吽の呼吸が
自然と本能的に発揮できているからだと思います。
大人の書は学べば学ぶほどに「恥ずかしくない」を意識するから、
心が緊張して自分からどんどん離れていく。

阿吽は、むしろ無意識裡に発現され、無心の発現であると思う。
「私なんか・・」という心からは、阿吽の呼吸は生まれない。

どんな自分でも今ここに在るという真実を、自分自身が許すことから始めよう。
そこから新しい自分をつかみ直す、その感触が自信を生み、
逃げずに重ねていくうちに、阿吽の呼吸は自然と自分の中に芽生える。

人と人、相対するものにばかり気を取られて苦しむ前に、
自分の中の二つの自分と、吸って吐く、阿吽の呼吸を整えよう。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする