すっかり遅くなりましたが、先日お邪魔した第10回書道蛟龍會展と采真書社展のレポートをば。
まずは、「千人に一人の友」。
蛟龍會を主宰されている石川芳雲先生の著書「ほっとする聖書のことば」の原作品から。
穏やかな笑みを感じる作品は、やさしい気持ちにさせてくれます

ここんとこお疲れ気味のせいか、どうも気持ちが空回りしとりましたが、
改めてこの作品を眺めていたら、ふわぁ・・少し肩の力を抜こうぞよ~となるのでして


「神は人の内にある清いもの」
このことばは、禅の「明珠在掌」(みょうじゅたなごころにあり)に通じるような。
明珠は透明で曇りのない珠玉のこと、そしてここでは「仏性」「仏心」を明珠になぞらえていて
自分の中(手のひら)にある仏性に目覚めて生きよ、の意味と。
(「ふっと心が軽くなる禅の言葉」永岡書店より)
でも禅語の仏(神)は、自分自身であり、聖書の神(仏)は神自身であるような。
(宗教について論議するつもりはないので悪しからず

さて、このほっとする・・シリーズには、ほっとする禅語や、論語、空海のことば、
仏教の言葉、良寛さんの般若心経、老子のことば・・と、二玄社書店から色々出ています。
そして、こちらも石川先生の、いつもながら自詠の詩を書かれた作品。

宮山一琴氏も、山梨に行かれた時の感激を詠まれた作品。

島村雅春氏

二宮奇龍氏

そしてそして、母の師でもあり石川先生の師でもあられた中平南谿先生の作品はこちら。

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鏡湖水如月,耶溪女似雪。 新妝蕩新波,光景兩奇絶。
鏡湖は水が月光のようにすみ,耶溪は女むすめが雪のように色白。
初々しい化粧姿はすがすがしい波間にうつる,その光景はどちらも比べがたく素晴らしい。
(訳はこちらから拝借)
一字一字、そして全体と、飄々とした心憎い洒落っ気、格調の高さに唸るばかり

やっぱり、中平先生の作品はいいなぁ・・と、最近益々惚れ惚れしとります。
さて、この日は別の階で開催中だった采真書社展にもお邪魔しました。
采真書社は鈴木春朝氏が代表の会。
今回も同じ形式、同じ色合いの表具がずらーっと一堂に佇む会場は、静かで繊細な印象ながら
それぞれの作品からは、情の熱気が伝わってきました。
(撮影は了承頂いていますが、掲載NGでしたらご一報下さいませ

鈴木春朝氏

内之倉梅谷氏

殿村藍田氏の作品、実は好きです

独立書展やまだ開催中の書展のおしせは⇒こちら
7月は毎日書道展やら、まだまだ書展は目白押し~。