心の免疫力~書とことばから

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求めて~ by 沙於里

2014書TEN レポートその3 

2014-10-22 | 書TEN


今回展からTENの代表となられた木原光威氏の「風雷」。

飄々とたゆたうような風雷(右)と、大空を龍の如く舞い上がるような風雷(左)。

その対照的な線、風貌を、1点づつ観るか、連として観るか。
もちろん1点づつでも、迫力ある存在感ですが、
この2点の響き合いというのも魅力の一つではないかな、と

初日と最終日に、出品者同士の鑑賞会があり、作品への思いを語ったりお互いに意見を交わしたり。



その時、雅印の位置について伺ってみました。

すると、連の作品として見る時、この雅印の位置は左右対称になるけれど
特に右のは右に引っ張る力が必要と感じられた、と。 
そして、左の雅印は作品を左に引っ張ってるように見えますね。 なるほど~。

雅印の表情、押す位置によっても作品のイメージが変わってくるので
最後の仕上げは大事なり~。

そしてもう1点 「百田宗治詩」







木原氏曰く、初めは「日が翳る」とだけ書こうと思っていたけど、
どうも余白を埋めたくなるんです、と。

「日」の思いきった余白、細字による粗と密の響き合いも、木原氏の真骨頂のような気がします。

この日は午前中搬入・陳列で、午後から木原光威の筆遊びと題して、席上揮毫がありました。

実は(言っていいのかな)当日朝に軽いぎっくり腰になられたそうで
腰に手を当てつつ、全紙を数点、揮毫され。





その後、淡墨の作り方や紙と墨の関係についてなどを解説、
机上ではがきを次から次へとリクエストにも応えつつ。






新潟在住の木原氏は、風神や雷神、風雷といった自然を題材に書かれることも多く
それはどこかで身近な存在なのかも、と羨ましく。

木原氏のブログはこちら⇒雪割草~木原光威のブログ
十人十様の暮らし、感性、表現をまだまだお楽しみ頂けたらと思います。
次回は伊地知星夏氏の作品をご紹介します。

コメント (2)
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