今日は、久々に母も一緒に日展へ。
生憎の雨だったけど、国立新美術館は乃木坂駅を降りて目の前なので
ほとんど濡れることもなく、土曜日だというのに空いていて。
書、洋画、日本画、彫刻、工芸美術と様々な作品が一堂に。
でも午後についた私達は、書をメインに洋画をちょっとだけ拝見。
残念ながら写真はNGだったので、会場風景を2枚だけ・・ちと失礼して
日展の書は「線」が強くて、技術の奥にある高く厳しい精神性を感じたなり
著名な作家の方々は、お名前を見ずともわかる作品もあったけれど
御社中がわかるような作品も多く、どの世界も表現者であることの
厳しさをしみじみと・・
薄学の私では、その続きのあれこれことばが見つからないので、
最近読んでいる『小坂奇石文集』の一節をお借りすることに。
これは良い、と感動を覚える作品には、必ず非常な緊張がある。
静かであるのに、動きがあり、気楽に運んでいるのに無駄がなく、
線の緊張はさらに空間をも緊張せしめて隙がない。
しかしこんな書が一朝一夕に出来るわけはなく、内面的には
精神の鍛錬と、技術的には長い習練があったと思われる。
われわれ書を芸術する者にとって「線の行者」としての苦行を怠ってはならない。
この態度こそもっとも純粋な学書道だと私は信ずるのである。
(昭和43年3月)
一番印象に残ったのは、浅見錦龍氏の『貫通』でした。
そうそう、カフェで相席させて頂いた方からの情報によると、4時から6時は
入場料が300円になるそうですよ~。