私はベジタリアンではないのですが、体調を崩して以降、わりと好きだった魚にはあまり食指が動かぬようになり、肉に到っては食べたいとも思わなくなりました。
滋養のあるものを食べて、一日も早く体調を元に戻さねば、とは思うのですが、身体が欲していないものを無理に食べると、胸焼けを起こすのです。
で、自然とおかずの中心は野菜類、豆類、海藻類になります。
野菜サラダや野菜の煮っ転がしのたぐいをつくっていると、食器の脂汚れが少ないので、片づけも楽チンです。
昨日は根深汁をつくりました。
具は5センチほどの長さに切った長葱と白玉だけ。お椀によそったあと、白胡麻と七味唐辛子をかけます。
本来味噌汁は煮立ててはいけないものですが、これは熱々にして、葱がニョロッと出てくるのに、口をすぼめてホッホッと舌を火傷しそうにしながら食べるのがよいので、充分煮立てます。
江戸庶民が好んで食べた料理の一つだそうです。好んでというより、実際はこんなものしか食べられなかったのです。
味噌は信州味噌が基本ですが、私は学生時代から仙台味噌です。
ダシは煮干しを開いて取ります。江戸庶民はダシガラを棄てたりはせず、葱と一緒に食べたのだろうと思います。
煮干しは買っておいても使うことがなく、結局は湿気させてしまうか、黴を生やすのが関の山なので、私は市販のアゴダシを使いました。
白玉をつくるのは少し手間がかかるので省くとして、葱だけではいくらなんでもエネルギーの素にならないので、浅蜊の剥き身を葱の下に隠してあります。
しかし、浅蜊などを入れては根深汁落第です。
根深とは長葱の別称です。土中深く育った根を食すのでこの名がつけられたとか。反対語は浅葱(あさつき)。
結構美味しく出来上がりました。付け合わせに茄子のみぞれ炒め(右)もつくりました。これも我ながら美味しくできました。
午後、近辺の地図を見ていたら、ほんのすぐ近くなのに、死角のような場所に女躰神社という社があったので出かけてみました。
流山方面へ散策に行くときは必ず坂川を渡らなければなりません。行く先に橋の架かっていない道は歩かないので、我が庵から徒歩十分強という至近距離にもかかわらず、今日まで気がつかなかったのです。
小さな神社です。
もちろん無住。祭神は筑波女大神、すなわち伊弉冉尊です。
入口に建てられた石柱には、この地区(横須賀地区)の鎮守として崇拝されてきたが、歴史は不明と彫られていました。
拝殿右手に社務所のような建物があったので行ってみると、合祀されている三峯神社など五つの神社の神棚が祀ってありました。硝子越しに見ることができます。
一番右。これは神棚形式ではなく、御札もなかったので、どこの神社かと思いましたが、梅鉢の社紋からして天満宮だと思われます。
天満宮といえば有名なのは太宰府、北野、湯島です。三社とも社紋に梅の紋を用いているのは共通ですが、形が少しずつ異なっています。ここと同じ梅鉢紋を用いているのは湯島天神です。
祭礼が行なわれるのは私の誕生日で、神棚と同じ場所に飾られていた神輿も出るようです。その日まで生きていたら見にこれるだろうかと、そのときはわりと気楽に考えて家路に着きました。ちょっと蒸し暑い日だったので、三十分程度の散策でも、かなり疲れて帰りました。
gooにブログを開設して一年と十か月が経ちました。
突然ですが、これが私の最後のブログになりそうです。
昨夕、万策尽きたことを知らされました。
友達がいれば、それとなくお別れを臭わせる電話をかけるところでしょうが、友達もおらず、天涯孤独な私には連絡すべき人もおりません。
さて、万策尽きたとわかった暁には何をするかと考えた挙げ句、しばらく絶っていた煙草を買いに行き、プワーッと紫煙をくゆらせ、涙を流すほど咳き込んだあと、七時という早い時間から酒を呑みました。
改めてパソコンに向かっている今朝は少し落ち著きを取り戻していますが、昨夕は素面(しらふ)ではとても耐えられなかったので……。
早々に酔っ払い、九時前には高鼾でしたが、十一時、二時過ぎ、五時過ぎと三度も目を覚ましました。その都度妙な夢を見ていましたが、夢を見ていたという記憶だけがあって、内容は目覚めたとたんに忘れています。
いままでお付き合いをして下さった方の多くは、私にとっては見ず知らずの方々ですが、つまらないブログに長々とお付き合い下さり、本当にありがとうございました。
できることなら、明日も明後日も更新をしたかった。
が、どうやら無理なようなのです。
更新できるかどうか、私をしてさせてくれるかどうかは神のみぞ知ること。
とはいいながら……、一縷の希みにすがるような思いでおります。
明日の朝を迎えれば、事態が好転していて、「最後」などと書いたのは少し早まったかな、と頭を掻くのではないか、と……。
あるいは一定期間休むけれども、またいつの日か再開できるのではないか、と……。
しかし、とりあえずはお別れを申し上げておかねばならぬと思います。ありがとうございました。