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吉川みつこの〝気ままではいられない〟日記
▲トーヨーボール、アスベスト養生シートがまた破損
■昨日も、工事現場を見に行きました。
4日に、シートが破損しているのをみつけ、今日(6日)も新たな場所で破損を発見。直ちに、行政に指導をするよう求めました。
以下の写真は、建物の東の部分です。その下の写真が、シートが破損している写真です。
▲トーヨーボール解体問題、法律事務所へ相談に
■市民の方と一緒に、夕方から法律事務所に相談に行きました。
アスベスト飛散や不当な工事がされた場合、市民としてどんな行動ができるのか。また、行政指導が不十分だった場合の「行政の不作為」について、法的な説明を聞きました。
▲読売新聞 アスベスト違法工事の実態を掲載
■読売新聞で、アスベスト違法工事の調査結果が掲載されました。
今回の報告は、氷山の一角だと思います。密室の中でのアスベスト除去工事、そして、アスベスト廃棄物の行き先。抜き打ち調査など、しっかりと行政が監視すべきだと思います。
http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/news/20071126hg02.htm
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071125i201.htm
リンクが切れるといけないので、展開して掲載します。
アスベスト大量飛散の懸念 無届け工事、シートなし作業…
「法制度の限界」指摘の声
アスベスト(石綿)を使った建物の解体・改修工事で、ずさんな工事が相次いでいる実態が明らかになった。しかし、現在の大気汚染防止法では悪質な違反を見つけだすのは難しい。アスベストを使った建物の解体や改修が本格化する中、周辺住民の健康を守る対策の徹底が求められる。(地方部 木田滋夫)
■ずさんな工事
東京都渋谷区のマンション。雨がっぱを着た男性オーナーが、駐車場天井(約90平方メートル)の吹き付け材をへらで落としていた。粉じんの飛散防止措置をとっていないことを心配した住民が今年3月、区に通報した。担当職員は夜にもかかわらず、すぐに駆け付けた。吹き付け材には最も毒性の強い青石綿が約50%含まれていたが、除去は大部分終わっていた。男性は「業者に頼むと約1000万円かかるから」と言った。
神戸市では昨年9月、吹き付け材の分析結果の出る前に、業者が工場解体に着手した。住民から「シートなしで解体している」と通報を受けた市が調査。業者は「工期を守るため。分析機関から『アスベストはない』と聞いた」と説明したが、白石綿を含んでいた。
大気汚染防止法は、吹き付けアスベストが使われた建物を解体・改修する場合、自治体への届け出とともに、〈1〉内部をシートで密閉する〈2〉機械で内部気圧を下げる〈3〉薬液を吹き付ける――などの飛散防止措置を義務付けている。
高度経済成長期の建物が解体時期を迎えたことなどもあり、04年度まで1000件台だった全国の届け出件数は、06年度は1万7000件となった。ある専門業者は「工事が急に増え、技術の未熟な業者が次々と参入している」と話す。
アスベストの除去作業は、飛散しないようにシートで覆い、作業員は保護服やマスクを着用する(2005年10月、三重県熊野市民会館で)
■監視体制
自治体による立ち入り調査は04年度まで届け出件数の2~4割だったが、健康被害が社会問題となった05年度は7割の7000件余に。違反は01年度のゼロから05年度に83件となった。
しかし、深刻な違反は住民の通報などで発覚する例が大半だ。飛散防止措置をとらないような悪質業者ほど無届け着工が多いためで、「性善説」に立つ監視制度の限界も指摘される。
一方で、独自の監視体制をとる自治体もある。
名古屋市では昨年5月、10階建てビルの解体直前の現場を「念のために」と調査した市職員が、壁面を覆う金属パネルの裏に吹き付けられた青石綿を発見した。パネルは数百枚。業者は飛散防止措置をとっておらず、そのまま解体されれば大量飛散が避けられなかった。
名古屋市は06年度から、届け出のない解体工事でも、少しでもアスベストを使用した可能性があれば、現地調査をする。06年度は嘱託職員2人が計624か所を調査し、3件の無届け工事を見つけた。市は「空振りも多いが、健康被害という代償を考えれば、徹底するしかない」と言う。
■課 題
大気汚染防止法には、大気中のアスベスト濃度を規制する環境基準がなく、アスベスト製品を扱う工場周辺の基準(大気1リットル中10本以下)が定められているだけ。このため、解体工事でアスベストが屋外に飛散しても、それだけで法律違反には問えない。環境省は「濃度と安全性に関する研究が進んでおらず、基準設定が難しい」と説明する。
大阪府は昨年10月、吹き付け材の除去作業をしている工場の周辺で、大気1リットル中18本のアスベストを検出した。業者は作業基準を満たし、同法違反には問えなかった。ただ、府は解体工事などに適用する基準(大気1リットル中10本以下)を条例で定めていたため、業者に再発防止を勧告できた。自治体側からは「法律に環境基準があれば即座に摘発でき、より強力に監視できる」との声も上がる。
東洋大の神山(こうやま)宣彦(のりひこ)教授(労働衛生工学)は、「業者の技術水準にばらつきがあるうえ、末端業者が低コストで工事を強いられる構造が背景にある。行政が前面に出て、ずさんな工事ができない状況を作ることが第一歩だ」と指摘する。
中皮腫、肺がん…市民へ被害拡大も
アスベストを吸い込むと、がんの一種・中皮腫(ちゅうひしゅ)や肺がんなどが引き起こされる恐れがある。中でも中皮腫は潜伏期間が30~50年と長く、発症後も確立した治療法がないことから、アスベストは「静かな時限爆弾」とも呼ばれる。
アスベスト使用のピークと重なる1971年ごろから、海外で健康被害に警鐘が鳴らされるようになり、国内でも75年、アスベストを5%以上含む吹き付け材の使用が禁止された。2006年には0・1%を超えるアスベスト含有製品の製造が全面禁止された。アスベストによる中皮腫患者らの医療費を、国が負担する救済制度もできた。
しかし、中皮腫による死者は95年の500人から、05年の911人、06年の1050人と増え続けている。60、70年代にアスベストが大量に使用されたことと潜伏期間を考えると、死者はこれからも増え続けるとみられている。
一方で、これまで明らかになった患者は、アスベストの製造工場や吹き付け作業の現場で働いていた人がほとんどとされる。高度経済成長期の建物が大量に寿命を迎える今後、飛散防止措置をとらないような悪質な解体・改修工事が増えれば、一般市民に健康被害が拡大する恐れがある。
アスベスト 国内にアスベスト鉱山はほとんどなく、約1000万トンが輸入された。9割が吹き付け材やスレート板といった建材に加工された。とりわけ高度成長期はビルの高層化に伴い、耐火被覆として吹き付け材が大量に使用された。
(2007年11月26日 読売新聞)
アスベスト違法工事63件、飛散も7件…読売調査
アスベスト(石綿)を使った建物の解体・改修工事で、2006年度に大気汚染防止法に違反する事例が全国で63件見つかり、飛散防止措置を怠るなど悪質な違反が40件を占めることが、自治体を対象にした読売新聞の調査でわかった。
悪質な違反のうち31件は住民の通報などで発覚。アスベストが飛散した事例も7件あり、現行の監視体制では大量飛散が起こりかねない実態が浮かび上がった。
大気汚染防止法は、アスベストを使った建物を解体・改修する際は都道府県や政令市などへの届け出と飛散防止措置を義務付け、自治体は立ち入り調査ができる。届け出窓口の184自治体によると、手続きミスなどを除く悪質事例40件のうち、無届けが30件、飛散防止措置なしでの工事が16件あった。また、25件は住民らが自治体に通報して発覚、6件は工事後に使用がわかった業者などが自主的に報告した。
自治体の立ち入り調査をきっかけに見つけたのは9件あったが、大気汚染防止法に基づく立ち入りでは4件のみ。残る5件は名古屋市と兵庫県西宮市、東京都中央区で、別の法令に基づく解体の届け出でアスベストについても調査する独自の制度などで見つけた。
アスベストは安価で耐火・防音性に優れ、1960、70年代に吹き付け材や建材として大量に使用された。しかし、粉じんを吸い込むと中皮腫(ちゅうひしゅ)や肺がんを起こすことがわかり、06年に製造が全面禁止された。
市民団体「中皮腫・じん肺・アスベストセンター」(東京都)の永倉冬史事務局長は「悪質事例は氷山の一角で、届け出を前提にした監視体制の限界が明らかになった」と指摘する。
(2007年11月25日8時26分 読売新聞)
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■旧トーヨーボール、アスベスト除去工事の進み具合、写真に撮りました
工事は、遅れているようで、アスベスト除去はまだ始まっていません。
10月24日の説明会では、1.建物に外側からフィルムをはる 2.内側からフィルムをはる 3.足場に防音シートをかける という説明でしたが、3番からはじまっています。
↑破れたのでしょうか?ガムテープで留めてある?
▲トーヨーボールアスベスト除去工事で、市民団体が業者に「協定書案」を提示し、締結を求めました
■「トーヨーボールのアスベスト飛散を防ぐ会」が、マルコー紹介とエヌエステックに対して、協定書締結を求めた文書を提出しました。
民間建築物においても、地元と解体業者との間で、協定が結ばれるようになってきました。各地の協定書を参考に、防ぐ会で案が練られ、関係者に提出されました。公害問題という視点から考えれば、協定書が結ばれることは、ごく自然のことと思います。
内容は、以下の通りです。
旧トーヨーボールの吹き付けアスベスト除去およびアスベスト含有建材撤去工事における協定書(案)
甲、乙、丙は、旧トーヨーボール解体工事における吹き付けアスベスト除去およびアスベスト含有建材撤去工事に関して下記のとおり協定を結ぶ。記
1. ア.乙または丙は、当該作業を施工するにあたり「施工計画書」を甲に提出する。
イ.丙は、アの施工計画書を遵守して施工する。
ウ.施工計画書等の協議すべき事項が生じた場合には、甲乙丙は、連絡協議会を開催し、協議する。2. 丙は、当該作業への甲の立入りを以下の条件で認める。
ア.甲は丙と帯同し、作業着工前 1回
作業中 協議
作業終了後(養生撤去前)1回/各エリア とする。
イ.作業中の回数については、甲丙協議する。人数に関しては妨げないことを原則として3人以内/1回とする。
ウ.保護衣一式は、丙が用意するものとする。3. 丙は、当該作業中の以下の資料を甲に公開および閲覧する。
尚、公開資料においては、甲の代表者および下記の団体に、各日にFAXする。(公開資料)アスベスト粉塵量測定結果(掲示も含む)
(閲覧資料)工事日報、作業中のポラロイド写真、マニフェスト伝票
FAX送付先:中皮腫・じん肺・アスベストセンター FAX:03-3683-9766
トーヨーボールのアスベスト飛散を防ぐ会 FAX:4. 丙は、アスベスト除去作業に於いて、当該工事の周辺のアスベスト粉塵濃度を基準値内におさめるよう努力するが、アスベスト粉塵濃度測定に於いて基準値を超える値が測定された場合、甲に連絡し、作業を中断する。尚、原因が解明し、正常になるまで当該作業は再開しない。ただし、養生内の負圧機は稼動を継続する。
なお、周辺アスベスト粉じん濃度の基準値は、1f/lとする。5. 作業終了方法は、甲は養生撤去前に(2-ア)により、アスベスト除去の状況を確認することができる。ただし、未だ不十分と認められた部分については、再度除去作業を行い、甲丙協議の上、確認する。
6. 本作業に明らかに起因して将来アスベストによる疾病が発生したと証明できる場合には、乙および丙が責任を持って補償する。
本合意の証として、本書3通を作成し、甲・乙・丙記名押印のうえ、各1通を保有する。以上
平成19年11月 日
甲 トーヨーボールのアスベスト飛散を防ぐ会
代表者住所
氏名乙 株式会社 マルコー商会
住所:
代表:丙 株式会社 エヌエステック
住所:
代表:
上記文書を2社に提出すると同時に、愛知県・愛西市・稲沢市にも、協定書案と下記の文書を添えて、提出されました。
平成19年11月12日
愛知県知事 神 田 真 秋 殿
トーヨーボールのアスベスト飛散を防ぐ会
代 表 林 金 男旧トーヨーボール解体工事施工業者(株式会社マルコー商会、株式会社エヌエステック)と協定締結について(お願い)
旧トーヨーボール解体工事において、トーヨーボールのアスベスト飛散を防ぐ会では、周辺住民の安全を守る見地より、解体工事施工業者(株式会社マルコー商会、株式会社エヌエステック)との間で、吹き付けアスベスト除去およびアスベスト含有建材撤去工事に関して、別添協定書(案)を交わしたいと考えています。
つきましては、この趣旨をご理解くださいまして、愛知県からも業者へ協定を結ぶようご指導、ご配慮くださいますようよろしくお願い申し上げます。
▲トーヨーボールの足場にシートがかかり始める
■足場にシート
西の端の方は、足場がまだできていません。その横から、シートが掛けられました。中のようすが、これからはみえなくなっていきます。
■私の【?】と思うこと
以前、このブログにも書いたかもしれませんが、トーヨーボールの1フロアは、通常のビルの2階分の高さがあります。この高い梁のアスベストをどうやって取り去るのかな?と思い、県の大気環境課に尋ねました。回答は、「移動式の足場」を使って除去していくとのことでした。
しかし、10月24日の説明会でも会場外で、業者に尋ねました。「吹き付けアスベストが使われている梁の下には、天井板が取り付けてあった鉄パイプが張り巡らされているが、取りはずしてから、除去するのですか?取り外すとき、養生シートが破れるようなことはありませんか?」。11月3日にも業者は同じ説明をしたのですが、「鉄パイプは、そのままで除去します。鉄パイプが外れそうなところは、針金などで落ちないように固定してから除去作業にかかります」と言っていました。
でも、移動式の足場を使うとなると、この鉄パイプが邪魔になって、作業員は梁にたどり着けないと思うのです。私が想像する機械より、更に最新式のものがあるのかもしれませんが、その点、もう少し詳しく説明をしてほしいと思います。
▲トーヨーボールの足場づくりがはじまりました
■地域の住民の方と一緒に、始まった工事をみていました。
足場を作る工事が始まりました。「なんだかきれいになったような気がするね」と話していましたが、その理由は、割れたガラスが亡くなってきていることと、足場を作ったので、光が中にあまり入らなくなり、朽ち果てた天井などが見えにくくなったのが理由のようです。
みんなと話していると、突然「ガラガラガチャン」とすごい音がしました。割れたガラスを、最上階の足場から掃きおろしている音でした。
それにしても、作業中の人たちの被爆は大丈夫なのでしょうか?↓
しばらく見ていると、作業員の人たちが中へ入って行くではありませんか。あのアスベストが降り積もったところを通路にしているようです。しばらくすると、また、他の人が中を歩いていました。
割れた窓ガラスを随分とりはずしましたので、内部のアスベストは、以前より飛散しやすくなっています。中を歩けば、アスベストが舞い上がります。県が直ちに業者を指導したようです。
■安全な解体のために、何人の作業員が必要か?
10月24日の業者説明会では、解体を担うエヌエステックは、作業員は15名ほどとのことでした。15人で3ヶ月の期間で、あの巨大な建物のアスベスト除去ができるのでしょうか。
床には、アスベストがこびりついた廃棄物が散乱しています。アスベスト廃棄物は、相当量でるはずです。それをひとつひとつ袋に入れ、ぞうきんで袋の外側を拭き、それを更にビニル袋に入れるといった作業が行われます。それを手作業でトラックに積みます。一般のアスベスト除去工事の数倍の人手が必要かと思います。
さて、トーヨーボールのように荒廃していない、ごく一般的なアスベスト除去工事には、何人くらい必要なのでしょうね。調べてみなければ・・・。
▲トーヨーボール解体工事での課題について
■大気汚染防止法の「アスベスト除去工事の届け出」が、11月1日に受理されました。
■アスベスト除去工事で、新たな疑問点がでてきました。
11月3日に、愛西市佐織台で市民団体主催の説明会を開きました。その折り、業者も参加し、住民の疑問にこたえました。
3日の質疑および応答
1.「アスベスト廃棄物には、レベル1、2、3のランクがあります。トーヨーボールには、どこにどんなアスベストが、どれだけ使われていますか?」という質問がありました。アスベスト除去業者は、「まだ調査をしていない。これから調べる」とこたえていました。
2.アスベスト除去工事の手順についても聞きましたが、「まだ、具体的な施工計画書ができていない」とのこたえでした。
しかし、「石綿障害予防規則」では、以下の必要があります。
1.事前調査(石綿則第3条,第8条 関係)として、
★あらかじめ石綿の使用の有無を目視,設計図書等により調査しその結果を記録すること。調査の結果,石綿の使用の有無が 明らかとならなかったときは分析調査し、結果を記録すること。2.作業計画(石綿則第4条 関係)として、石綿が使用されている建築物の解体等の作業を行うときは,あらかじめ次の事項を示した作業計画を定めこれに従って作業を行うこと。
? 作業の方法および順序
? 石綿粉じんの飛散を防止し、又は抑制する方法
? 労働者への石綿粉じんのばく露を防止する方法
現状は規則に合致しておらず、「石綿障害予防規則」に反しているのではないでしょうか。そうであれば、「大気汚染防止法」にも問題がでてくることになるのだと思います。
まだ不確定なことが多のに、どうして届け出が受理されたのか、調べてみようと思います。
■明日(8日)、アスベスト濃度の常時観測機器を佐織台に設置します。
▲市民団体主催、トーヨーボール解体工事説明会を愛西市佐織台で開催
■リスクコミュニケーションを求める活動をしてきた成果が、少しみえました。
午後1時半より開催!30名を越す住民の方が参加。
先月24日の午後7時から、稲沢市平和支所で解体業者により説明会が行われましたが、この愛西市佐織台の方々は、若い方が多く、とても参加できる時間帯や場所ではありませんでした。そんな声にこたえ、地域の集会所で市民団体主催で説明会を開くことになりました。
東京から「中皮腫・じん肺・アスベスト センター」の事務局長である永倉さんも来てくださり、私と永倉さんで、今までの経過や24日の説明会の内容を、疑問点も含めながら、まずは説明しました。
24日の業者説明会では、アスベスト除去工事は、ごく一般的な工法についての説明だったので、トーヨーボールの荒れ果てた現状とギャップがありました。そういった疑問点をひとつひとつ挙げていきました。それに対して、業者の方からも説明がありました。
今日の会は、とても元気なよい会でした。
住民の皆さんからも「今どんな工事をしているかの看板を出し欲しい」「看板を増やして欲しい」「一番危険なのは、いつか?」「床に落ちたアスベストまみれの廃棄物は、どうやって片付けるのか」「環境調査のポイントを増やして欲しい」「環境調査は、何回やるのか」など、たくさんの意見が出されました。24日に参加された方で、今回の説明会にも参加され、改めて質問をされる方もありました。そのとき出された意見により、工事改善がされたケースもあり、何度かこういった場を設けて、やりとりすることの意義を感じました。
工事にリスクがあるのは当然です。そのリスクを業者・住民・行政が共有して、より安全な工事にしていくのが、リスクコミュニケーション。今回は、私たちの疑問点がひとつずつ解消されていくことを感じました。きちんとお答えいただいた業者の方々には、感謝です。
■行政の意識が一番遅れている「リスクコミュニケーション」
業者と住民との意見交換で、まだまだではありますが、「リスクコミュニケーション」の臭いを少し感じることができました。しかし、本来いなければならない行政がここにはいませんでした。
石原産業のフェロシルト問題では、2度、「三重県・石原産業・市民団体」の3者懇談会を開き、話し合いの場を企画した経緯があります。トーヨーボール問題でも、愛知県には、何度もリスクコミュニケーションを図った解体工事を!と、話し合いの場を持つよう要望をし続けてきました。結局、消極的なのは県行政だったのかもしれません。
■業者に、2点の課題を持ち帰っていただきました。
1点は、業者と市民団体もしくは地域自治会と協定書を結んで欲しい。
2点目は、詳しい施工計画書を示して欲しい。
回答は、代表の林さんに頂くことになりました。
■今日決まったこと。
6ヶ月の工事期間中に、アスベスト検査は3度ほどしかされません。ポイントもわずかです。風向きで、何かあれば一番影響がでるであろうこの佐織台に、機械を貸して下さる方があり、アスベスト濃度常時観測機器を設置することになりました。
こういったことも、業者の方のいる場で説明できたことは、リスクコミュニケーションの面でもとてもよかったと思っています。
■今日、わかったこと
今まで、国(環境省・厚生労働省・国土交通省)と懇談を持ったり、国会議員に委員会で質問していただいたりとの活動もしてきました。
マルコーさんの説明によると、「一般的には途中の工事段階で労働基準監督署が検査に入ることはないが、今回は、途中で数度はいることを聞いている」とのこと。また、「稲沢市と愛知県がアスベスト除去工事が終わった段階で、調査に入る予定」などの報告がありました。省庁交渉のとき、「地域だけには任せておけることではないので、国も関わっていく」とのお話がありました。それが、きちんと実行されたのだと思いました。
「今までの活動の成果がやっとみえてきたね」と、会が終わってからみんなと話しましたが、本来行政から説明されることまでも、業者から聞くことになったことに、みんなも少し疑問をもったようです。
今日の業者からの説明で、まだ未確定の部分が多いこともわかりました。できる限り、今後も地域に情報提供をお願いしていこうと思います。
▲トーヨーボール解体工事の安全祈願祭に愛知県職員出席
■11月2日、解体業者による祈願祭がありました。
前日、解体業者のマルコー商会から、市民団体に参加の呼びかけがありました。今後、共に安全解体について、話し合いを持ちながら進めていきたい希望が市民団体にはありますので、代表の林さんが出席することになりました。
祈願祭で、明日(3日)、愛西市佐織台の集会所で「トーヨーボール解体工事説明会」を市民団体として開催するので、マルコー商会さんとアスベスト除去業者であるエムエステックさんに出席して欲しい旨のお願いが、林さんからされ参加の承諾を得ました。
「民間工事の祈願祭だから、行政は出席しないよね」とみんなで話していましたが、当日、愛知県本庁(環境部大気環境課)の職員2名が来ていたそうで、大変驚きました。(稲沢市や愛西市の職員は、出席していなかったそうです)
市民集会への参加を呼びかけても参加いただけないのに、民間企業の祈願祭には出席するんですね。今後、地域の住民の健康と安全のために、工事を厳しくチェックしていく立場なのに、この出席は如何なものでしょう。
▲旧トーヨーボール解体説明会がありました
■24日、夜7時から9時過ぎまで、様々な質問がでました
「早くあの廃墟を解体して欲しい」という目的は、ひとつ達成できそうです。あとは、「安全に解体して欲しい」という目的が残っています。
アスベスト除去業者「エムエステック」(桑名市)、解体業者「マルコー商会」(豊橋市)が説明しました。
私は、建物の中のようすをよく知っているので、この日の説明では、まだまだ疑問点を解消することはできませんでした。たとえば、業者は、「アスベスト除去の前に、下記の写真のように掃除機のようなもので床を清掃します」説明しました。(ピンぼけてしまいました(^^;)
しかし、トーヨーボールの中の状況は、下記の通りです。
どうやって、掃除機のようなもので吸い取るのでしょう。相当の人手と時間がかかると思うのですが、アスベスト除去工事の期間は、2~3ヶ月とのことです。
また、以前、アスベストセンターに内部のアスベスト濃度を調べて貰ったことがありますが、模擬清掃の場合、相当高濃度のアスベスト濃度となることがわかっています。負圧状態を作る前に、あのアスベストまみれの廃棄物をどのように処理するのかも質問しましたが、私は納得できませんでした。
また、付着したアスベストが取れない廃棄物は「アスベスト廃棄物」として処理し、判断が難しいものは「アスベスト廃棄物」として処理し、そうでないものは「普通の廃棄物」として処理するそうです。目に見えないのがアスベストです。どうのように区別するのか、この点もさらに説明して欲しいと思いました。
トーヨーボール内の壁紙や外壁なども、アスベスト含有の可能性がありますが、これらの調査は、どこまでされているのでしょう。
そして、この地域は、これから、風が大変強くなります。強風によるシートのまくれ上がりなどは大丈夫か。県には、地域に則した指導をして欲しいと思います。
■25日、アスベストの専門家にトーヨーボール解体の課題について、みんなで指導を受けました。
建物全体をドーム状に覆い、施設内のすべての廃棄物を「アスベスト廃棄物」として処理するのが、結果的には、一番安全で安価になるかもしれません。まだまだ、知識不足ですので、もう少し勉強してみようと思います。
▲21日も、トーヨーボール解体で業者説明会開催
■どうなっているのでしょう。行政と所有者間の話し合いは・・・。
稲沢市塩川で、トーヨーボールのアスベスト除去と解体の業者説明会が21日に開催されることがわかった。
「業者説明会は、24日に稲沢市と愛西市合同で開催し、市も県も同席する」ことになっている。説明会の内容については、24日に業者と県、市で事前に話し合われ、ある程度のチェックがされると言う。
21日の開催については、稲沢市が業者と調整をして実施することになったようです。県は、「24日が県にとっての説明会であると認識しているので、21日は出席しない」と言う。事前の内容についてのチェックは、稲沢市が責任持ってすることになる?
▲トーヨーボール解体の説明会は、24日夜
■どうして市民に情報公開しないのか。どうして意見を聴かないのか。
★15日(月)、市民活動の一環で愛知県大気環境課を訪れました。
対応は、永草氏・近藤氏。そして、その傍らの自席で、そっとやりとりを聞く田口大気環境課長。
新所有者に、県から以下のことを伝える文書を提出して欲しいとお願いに行きました。
・今後の予定を明らかにしていただきたい。
・1度だけの説明会ではなく、定期的にリスクコミュニケーションを図る会議を開いて、進めて欲しい。
→ ところが、県はできないという。まったくもって不思議でした。
★でも、昨日(16日)、なるほど~~~。県が断った理由がわかりました。
昨日早朝、電話が鳴りました。「来週、業者が説明をするんだって?」と。私は「えっ?本当ですか?昨日、県は何も言ってませんでしたよ」。「いや、昨日聞いたよ」とその人は言う。
あちこちに電話をして、24日の午後7時から説明が行われることがわかり、少なくとも15日の午前中には、決定していたこともわかりました。
もうすでに今後の予定を所有者側と一緒に決めた愛知県ですので、市民団体からの「今後の予定や進め方についての申し入れ」を所有者に届けられるわけがありません。
★愛知県・稲沢市・愛西市・新所有者等は、12日(金)に会議をしており、そのとき、所有者側から説明会の話しが出たそうです。それも、一カ所での開催に、行政側は、「それでは困る」といった意見も出さなかったようです。きっと、このとき、説明会の段取りがされたのでしょう。
★みんなが出席しにくい場所と時間。みんなが参加しやすい設定を!
廃墟「トーヨーボール」業者説明会
日 時 10月24日(水) 午後7時より
場 所 稲沢市平和支所
説明会の場所は、現場から車がないと行けません。稲沢市領内地区・塩川地区の方も、愛西市佐織地区の方にとっても、参加しにくい場所であり、平日の午後7時は、どの家庭も夕飯時で忙しい時間です。
地域の方から早速この説明会の設定に、意見が届いています。その紹介をしますと、
「役所や県の担当者に問い合わせても調整中と言うだけで、一体いつになったらとやきもきしていました。平和支所だと少し遠いですね… 子育て真っ最中の私にとっては場所、時間のいずれをとっても出席するのが難しい感じになってしまいます…大勢の住民の方々が出席しなければ意味がないですよね。できれば佐織地区でも説明会を開催してもらえたら、と思ってしまいます。」
「主人は、仕事で帰りが遅いし、子どもを連れて行くわけにいかないし、もっと参加しやすい時間にどうしてやらないのですか」
「1度説明会をやっておけば地域住民は納得するさと、そんな気持ちで行政や所有者は考えているのでしょうか」
とにかくたくさんの方に、「説明会があるよ」という情報を届ける努力はしようと思います。
▲9月6日、トーヨーボール問題で県へ要望書提出
■愛知県、愛西市、稲沢市へ提出
私は、9月議会が始まり、なかなか市民活動に参加が難しい状況ですが、仲間の方々が、要望書をつくって、愛知県(海部事務所)・稲沢市・愛西市に要望書を提出してくださいました。
神奈川県足柄上郡大井町の「大井松田トーヨーボール」では、いち早く、飛散防止策がとられました。
しかし、所有者が決まらないからなにもできないと言っていた愛知県。所有者が決まりましたが、動きはなし。周辺市民の方々からも、9月はじめに説明会をすると新聞に載っていたのにどうなっているかなどの不安の声が届いています。
そんな意見を伝えるために、以下の要望書を提出しました。
平成19年9月6日
愛知県知事 神田 真秋 殿
廃墟「トーヨーボール」安全解体に関する要望書
トーヨーボールのアスベスト飛散を防ぐ会
代 表 林 金 男
海部農業と暮らしを守る会
代 表 吉川 三津子
トーヨーボールの新しい所有者(又は代理人)が、廃墟「トーヨーボール」の解体の件について愛知県及び稲沢市・愛西市と面談されると聞き及んでおります。その際、地域住民のアスベスト飛散による将来における健康被害への強い不安を少しでも取り除くために、下記要望事項を実行するよう、新しい所有者(又は代理人)に、伝えていただくとともに、是非とも強くご指導いただきたく再度、お願いいたします。
【要望事項】
1 トーヨーボールの解体について、地元住民に対し説明会を開催すること。
2 解体に先立つアスベストの撤去について、地元住民や市民団体と定期的に話し合いを持ち、リスクコミュニケーションを図りながら、アスベスト撤去工事を行うこと。
▲トーヨーボール解体問題で、コアメンバー会議
午前、稲沢市と愛西市で一緒に活動しているメンバーで、今後についての話し合いをしました。
昨日、愛知県に提出した要望書のこと、愛知県からの返答などの報告をしました。早期安全解体に向けてたくさんの署名を市民の皆さんから頂いているので、正確な情報をみなさんにお知らせすることでまとまりました。
▲トーヨーボール競売落札者が、稲沢市に挨拶
■6月の競売で落札した方の代理者が、稲沢市に挨拶へ
代理者として解体に関わる業者や不動産屋さんらが、マスコミの取材に応じたのでしょうか、新聞記事にいろいろ載っていました。
記事の中には、地元説明会を今月末頃に・・・ということも書かれていますが、本当だろうか?まだ、これから県と話し合いがもたれるはずだし、指導もされるはず。
説明会開催には、地元と話し合っての日程調整が必要だし、広報期間も必要。私としては、無理があるんじゃないかな思うのですが。
もうひとつは、解体費用。こんな金額で大丈夫かなあ。心配。
とはいえ、所有者が決まったと言うことは、大きな前進。入金がされたと言うことは、建物の荒廃状況や解体などにかかる費用も納得の上、自己調達が可能と判断されたということ。代執行という選択肢がなくなったということで、行政も一安心といったところかもしれない。
今後、アスベスト問題は、更に私たちに身近になってくると思うが、アスベスト問題の責任は「アスベスト業界」と国にあると思う。こういったツケが市民にこない仕組み作りが、今後必要だと思う。
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