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産廃焼却炉が消えた!

 平成14年、ダイオキシン規制が厳しくなり、全国でかなりの産廃焼却施設の焼却炉は、廃業した。焼却炉の内部が、ダイオキシンなど有害物質で汚染されているのは言うまでもない。さて、その使わなくなった炉は、どうなっているのだろう?

1.愛西市の産廃焼却炉が、無届けで消え失せた。
  長年、周辺の人たちは、黒煙と悪臭、過剰保管で悩まされた。この炉も御多分に漏れず、平成14年のダイオキシン規制がクリアできないと、焼却業をやめた。周辺の人たちも、黒煙がなくなり、焼却炉への監視の目はなくなった。ところが、今年の夏、久しぶりに訪れ、びっくり!焼却炉がなくなっている! 周辺の人に聞いても、いつなくなったか気が付かなかったと言う。
  解体するには、労働基準監督署に届出をして、飛散防止策や労働者健康確保の対策を取らねば解体できないはず。周辺の人が気付かずに解体されることは、あり得ない。急いで県事務所、労働基準監督署を訪れ、9月市議会で取り上げた。
  県も市行政も、はっきりした回答をせぬまま、月日は経ち、しびれを切らした私は、昨日、県に問い合わせた。「無届けで解体されました。炉は、鉄くずになりました」と言う。「鉄くず???。ということは、リサイクルにまわったということ???。大変な問題ではないですか? それでどうするんですか? 周辺への影響は?」と矢継ぎ早に聞くが、「今、労働基準監督署が対応中」ということらしい。
  廃棄物処理法で、使わなくなった焼却炉をどうするかの規制はない。県は、廃炉数の管理もしていないし、労働基準監督署との連携もとっていない。つまり、誰も知らぬ間にこっそりと解体されて、鉄くずになっているのが現実かもしれない。
  愛西市の場合、偶然、わたしのような「ごみおばさん」がいたから分かっただけのこと。

2.音羽町の朽ち果てる産廃焼却炉
 昨日は、6年くらい前に関わった音羽町の産廃炉を見に行った。忘れ去られつつある「ダイオキシン問題」をテーマに番組作りをしているテレビ局からのお誘いがあり、久々に訪れた。
  6年前、この炉を見に来たとき、炉からは滝のように水が流れ落ち、焼却炉に付着した汚染物を洗い流しているように感じた。この日は、硫化水素の臭いが、耐え難かった。 この炉は、ダイオキシン基準値をオーバーし、約170ナノのダイオキシンをまき散らし、操業停止になった炉である。今は、経営者が死亡し、管理者がおらず放置状態。数年前に、台風で煙突が折れ、地上に落下。周辺への汚染が心配である。

 産廃廃炉の問題、取り組まねばならぬ緊急課題だ。

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