脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

見えるケガ、見えないケガ 1

2007年02月24日 | つぶやき
最近、花粉症がひどいです。
でも日が延びてきて、夕方5時でも明るくて、
「春だなぁ。」と感じてうれしいです。

でも、今日は朝からブルーで、涙もろくなっていました。
たぶん生理周期のせいです。
この病気になってから、生理に伴う気分障害もひどくなりました。

さて、ケガの観察の話の続きです。

ケガにも傷が目で見てわかる「見えるケガ」と
目で見ても、X線のような検査でも「見えないケガ」があります。

今回の私のささいなケガでも
「見えるケガ」と「見えないケガ」の
2つに分けられることに気づきました。

打撲も・・・・・内出血で色が変わって「見えるケガ。」
すり傷は・・・・血が出て皮膚が破けて、「見えるケガ。」
ねんざは・・・・少し腫れたけど、一見してわからない「見えないケガ。」

傷の見た目の重症度と、「痛みのひどさ」が必ずしも一致するとは限らず、

さらに、
「見た目痛そうで、実際はそんなに痛くない傷」(打撲)、
「見た目痛そうで、実際見た目どうりの痛さの傷」(すり傷)
「見た目痛そうでないのに、実際はとても痛い傷」(ねんざ)と
分類できることに気づきました。
(自己流の分類です。)

まず打撲です。
打撲は直後に腫れ、内出血で青黒くなっていました。

見るからに痛そうで、本人も家族の目にもそこに怪我があることが
一目瞭然です。

しかし、本人は見た目よりそれほど痛くはありません。
内出血を目で確認してはじめて、そこを打ったのだなぁと
知るほどです。

腫れて、内出血して痛そうなわりに、
一番回復が早いのです。
翌日には腫れが引いて、内出血も吸収されて色が薄くなりはじめ、
3日めにはほとんど消えてしまいました。ビックリです。

次に擦り傷です。

この傷はズボンの上からすったにもかかわらず、
けっこう深めのすり傷でした。

ケガしたその夜だけ、ティシュとガムテープで傷を密封して
お風呂に入りました。がお湯が入ってきて、しみて痛かった。

軽度のやけどのような「ヒリヒリした痛み」でこの痛みは、
脳脊髄液減少症の痛みと違っていて、 新鮮に感じました。

その痛みに慣れていない私は、
その晩さすがに痛み止めに手が伸びそうになりました。
(すり傷で「痛みどめ」って・・・?

なんとか薬を飲まずに寝たものの
痛みで眠りが浅くなるほどでした。

毎晩消毒しましたが、傷がなかなか乾かず痛みました。

たかが擦り傷とはいえ、あなどれない痛みです。

しかし、この痛みは最初どんなに痛くても、
「日に日に和らいでいく痛み」です。

「脳脊髄液減少症」痛みは「日に日に和らぐ痛み」ではありません。
出たり消えたり移動したり、痛みの種類が変化したりと非常に複雑な痛みです。
ここが徹底的に違うと感じています。

普通、人が体験する「傷の回復の仕方」は
「日に日に傷も癒え、痛みがうすれていく」というものです。

でも、
「脳脊髄液減少症」の痛みや、ブラッドパッチ後の回復は
普通の傷の痛みや回復の仕方とは、
あきらかに違うものに、私は感じます。

複雑で多彩で波のある痛みと
「悪化と改善を繰り返しながら除々に症状が消えていく。」という
不思議な、とても長い時間を要する回復の仕方です。

この痛みと回復の仕方は
今までの傷の回復の過程や、痛みの概念、病気治癒の概念だけでは
とうてい理解できないでしょう。

最後にひねった捻挫です。

倒れた時にひねった足首の捻挫は、傷が見えないために、
本人さえもその「痛み」で
そこをケガしたことに気づきました。

すこし腫れていましたが、見た目ではわかりづらく、
「痛み」が「ここひねったよ、怪我したよ。」と
私に教えてくれなければ、本人でもそこをケガしたことに気づきません。

「痛み」は貴重な生体からのメッセージだと思いました。
そう考えると、痛みでさえ、ありがたい信号だと思えました。

でも、「ねんざの痛み」は「すり傷」のように常に連続して痛いわけではなく、
立ちあがろうとするとき、動かした時に断続的に
グキっとくる痛みです。

ねんざの痛さは、
痛さの質としては、「脳脊髄液減少症」の「内部が痛む時の痛み」のひとつに
似ている気がしました。

ねんざは日にちがたっても、なかなか痛みが消えません。
今も痛いままです。

この「ねんざ」とすり傷で、正座するのもつらい状態で、
寝るのも、立ち上がるのもひと苦労でした。

ねんざは、見た目なんともなさそうでありながら、
すり傷より痛みが長引き、
しかも、
他人には、そこがケガで痛めていることが見えません。

ケガが目に見えないと
いくら、本人が痛いと言っても、周囲に相手にしてもらえません。
見た目の派手なすり傷のほうが、「痛そう」と相手にしてもらえます。

一見痛そうな、内出血した「打撲」と、
血が出て皮膚もむけた「すり傷」より、

見た目、なんともなさそうな「ねんざ」が
一番治りが遅くいつまでも痛かったという
今回の体験から学び得た結論は・・・・

血が出る「派手なケガ」より、
血も出ず、腫れも少しの「地味なケガ」の方が
治癒に時間がかかることもある、ということ。

つまり
「見えるケガ」  より
「見えないケガ」 の方が
重症の場合もあるということです。

   (つづく)
コメント (8)
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