細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

実践

2014-02-28 22:36:26 | 研究のこと

あなたの研究の特長は何ですか?と言われ、何と答えるか、ですが、迷わず「実践」をその一つに挙げたいと思います。

以前から自分たちの研究のキーワードの一つは「実践」であると強く意識しながら取り組んできました。また、2013年度の始まる直前くらいに、「これ以降は『徹底的にやる』」と決意したのも覚えていますし、おそらくブログにも書いたことと思います。

徹底的にやると、強みはさらに強くなるものと思われますが、実践せよ、という私の強いメッセージは、私の研究室の学生たちに染みわたってくれているものと思います。

私を鞆の浦に導いた木谷さんに、卒論生二人のパワーポイントファイルをお送りしましたが、早速目を通してくださり、感想を送ってくださりました。一部、引用させていただくと、「赤間論文もそうでしたが、地域での実践が主になっているところがすごいです。渡辺君の取り組みでは、「回覧板での広報」がすごいですね。ここまで地域に密着し、実際に取り組んだまちづくり事例は、鞆の浦はもとより、全国でも少ないのではないかと思います。」とのことです。

お世辞は多分にあるでしょうし、地域に密着したまちづくりの事例も他にも好例がたくさんあるとは思いますが、私たちは防災という観点で徹底的に地域での実践を続けていきたいと思います。徹底した実践が、結局は広く展開する上でも近道であるように思っています。幸いにして、防災教育は、学習指導要領にも明記される流れにありますので、だからこそ、現場での実践が極めて極めて重要であると確信しています。

復興道路や山口県のシステムにも、深く関与していますが、これらも「実践」です。田老トンネルには、修士2年生の学生を中心に、研究室の学生たちが常駐に近い状態で研究に取り組みました。

これも過去のブログに書いたキーワードですが、「実践の権化」となるべく、今後も徹底的に実践したいと思います。


2月も終わり

2014-02-28 15:09:53 | フランスのこと

今日で2月も最終日です。フランスの1~2月は結局寒くなく、近年の日本の方がはるかに寒かったです。11~12月には寒い!と思う日も結構ありましたが、今年は例年とは異なったようです。

寒過ぎない方が活動はしやすいので、1年だけ滞在する者にとってはありがたい冬でした。今後、酷暑になったりするかもしれませんが。

2月の最後は、例年は息も絶え絶えで迎えるのですが、今年はもちろんそうではありません。たまたまですが、最終日の今日に、横浜国立大学では、私の指導する学生たちの卒業論文の最終審査会が行われており、私は過去最少人数にはなりますが、2名の卒論生が発表を無事に行ってくれているはずです。しっかりと発表ファイルの指導はスカイプでしました。

当たり前ですが、フランスで過ごすどの月も、私にとっては初めての経験で、これまでには無い過ごし方をしています。

この2月も最初の3分の1は日本出張で飛び回っていました。その後、パリに戻って、修士論文の最終審査に向けた指導(4件)、その後、少し息切れして小休息。また復活して、卒業論文の指導にエネルギーを注ぎました。その間、国際会議の論文を2本(筆頭著者1本)仕上げ、投稿しました。例年の2月の仕事量に比べたら圧倒的に少ないですが、子どもたちの世話もしながら、やりました。

明日からは、準備も含めて日本から来るお客さんたちの対応です。3月5日まで、かなり濃厚なスケジュールを組みましたが、素晴らしいものを見て、素晴らしい研究にも触れ、おいしいものをいただきながら、将来への議論を真摯に楽しく行うことと思います。

3月は、投稿論文の査読に対する修正を早急に行い、締切りを迎える原稿2本+国際会議論文1本をすぐに仕上げます。その後、日本から抱えてきた最後の大きな仕事(かなりページ数のある重要報告書の仕上げ)を一気に片付けます。これで肩の荷が下りることになります。

私のフランス滞在期間中に修了のタイミングを迎える学生はたくさんいますが、すでに博士課程修了が1名(12月)、今度の3月で修士が4名+学士が2名となる見込みです。あと1名、博士課程の学生が1名、9月に修了の予定で研究を続けていますが、これからしばらくはその学生の指導に精力を注ぐことになります。

フランスに来た当初は、日本の仕事が多すぎて、かなり時間に追われながら日々を過ごしていましたが、5ヶ月も経つと徐々に片付いてきて、特に4月以降はいろいろなことに時間を投資することができると期待しています。フランスからの外国出張(オランダ、ノルウェーなど)も複数入ってきますので、少しずつ活動領域を拡げていくことを楽しみたいと思います。