猫五郎の写真日記

なんか、写真よりも文章がメインになってます。しかも、くどい。要改善。でもなかなかねぇ。

2021/01/16〜2021/01/18 山梨 M1, 3, 42, 51, 63, 65, 66, 81, 82, 101, 106, NGC3628, ランニングマン

2021-02-07 15:33:49 | 天体観測


2021/01/16 (Sat)の仕事を終えてから出発の準備。
夜の予報は雨でした。
本来は絶望的な状況ですが、週明けの仕事が低調だったので、週明けの月曜日(1/18)に思い切って有給休暇をとってみたのです。

今まで、夏休みや忌引など止むを得ない理由で有給休暇をとった経験はありますが、遊びたいことを理由に有給休暇を申請したのは、アラフィフにして二度目のことです。
やっと、やっと、少ぉぉぉしだけ、自分のわがままを通すことができるようになってきたと、喜びたい。
仕事をしなくては生活できないので、基本的に仕事が全てに優先するのですが、仕事は生きてゆくための手段です。
仕事をするために生きているわけではない。
有給取得が許容される状況で、わがままを通すことができないようでは仕事の奴隷でしょう。

そういえば、休日出勤したあと、その代休を請求した経験がありません。
朝8時から24時間以上働き続けた経験は山ほどありますが、「明け」(徹夜業務後に午前中に退勤させてもらうこと)をもらった経験がありません。

まだまだ奴隷の域から出てない。
スタートラインに立っただけのことなのです。
(人生の折り返し地点過ぎてるのに、遅すぎ!!)

念のために付記しますが、仕事が嫌いなわけではありません。
仕事にプライドもあります。
ただ、どんな状況でも仕事第一というのは違う、ということです。



さて、本題。

世間は非常事態宣言で「不要不急の外出は控えるように」とのお上のお達しが出てます。
星を見にいきたいが、新型コロナウイルスの感染拡大には貢献したくない。

今回は自宅と観測小屋をdoor to doorで結ぶつもりで、食糧その他を全て車に積み込んでの出発としました。

21時過ぎに自宅出発、サービスエリアで休憩することなく、23時過ぎに観測小屋到着。
深夜の高速道路は快適でした。
現地に着くと、雨こそ降っていませんでしたが、地面が濡れていました。
空を見上げると雲越しに星が一つ見えましたが、晴れることはない予報だったので、なんの未練もなく床につきました。
が、寒い。
電気毛布を使っても掛け布団越しに冷気が伝わってきました。
今回は完全に一人だったので、掛け布団の内側にN warm superを2枚重ねで使ったところ、温かくなりました。

翌朝1/17の日中は時間があったので、望遠鏡をマジマジと見ました。
いつも夕方から夜にかけて到着して、飯を食ったらすぐに観測作業に入っていたので、望遠鏡をまじまじと見る機会がなかなかありません。
前々から気になっていた乾燥空気を送るチューブの固定をやり直しました。
掃除やら、配線の整理をしたり、若干の不要物を運び出したり。

そのあと、また焚火をしました。
小屋の周囲数10mを歩くだけで遊びには十分過ぎる薪を手に入れることができます。
いざというときの消火用の水が不十分なので、やはり焚き火台が安心です。







焚き火、癒されます。
体が煙臭くなりますが。
天体撮影の遠征に行く際、明るいうちに焚火をして、観測中は炭火で温まるというのはアリかもしれない。
焚火が可能な観測地がほとんどないですが。。。

お次は、念願のタープを張りました。



タープを張るのに1回目が20分弱、2回目で15分弱と言ったところでしょうか。
たったこれだけのことをするのに、購入してからどれだけの期間を要したことでしょうか。
キャンプ(おそらく野宿)で実戦に移すのはいつになるかなぁ?
10年以内を目指したいです。

さて、夜になりました。
今回の最大のターゲットはM101 回転花火銀河です。
今まで何度となく撮影してますが、大きい割に、淡く、なかなかうまく画像処理ができるレベルで写ってくれません。
今回こそは16枚コンポジットをしたいものです。

望遠鏡を勇んでM101に向けましたが、まだあまり空高く昇っておらず。
しかも、22時頃まではまだまだ街明かりがあり、条件がよくない。
それでも気持ちを抑えきれず、M101を撮影。


撮って出しがこれ。
やはり背景が明るすぎます。
なんせ、淡い天体です。
少しでも良い条件で撮影したい。
20枚ほど撮影しましたが、全てボツにしました。



これが天頂付近に来た時に撮影したM101。
だいぶ背景が暗くなってくれました。



下の画像も夜の前半に撮影したものです。
冬ですので、大気が不安定なのはその通りなのですが、それをじっくり観察できました。
上の二枚の写真と比較して、星が膨化しているのがわかるでしょうか?



拡大して比較するとこんな感じ。




冬は上空に大陸からのジェット気流があるので、星の瞬きがひどくなるのですが、星の膨化がこれだけ違ってきます。
できれば膨化してない星像の写真だけで画像処理をしたいものです。
そうなると、画像処理するために必要な枚数の2倍、できれば3倍の枚数を撮影しないと厳しい。
EOS RaのISO 40000がここで威力を発揮しました。
そんなわけで、M101を大量に撮影したわけですが、それでも使える画像は16枚に到達せず、やむなく、妥協写真を織り交ぜてのコンポジット合成となりました。

その成果がこれ。
やっとこさ、満足の行くレベルの写真が撮れました。



これで今夜最大のミッションは完遂されたわけですが、EOS RaのISO 40000のおかげでまだまだ時間があります。
この時期ですから、やはりM42ですね。

美しい。
何度撮っても飽きがきません。

続いてランニングマン


M1 カニ星雲
今宵もフィラメントがイマイチな写り。


北斗七星が上がってきたところで、M81


M82


近くを探すとM106というのがある。
8.3等級となかなか明るい。
撮ってみました。


北斗七星付近の定番、M51、子持ち銀河


M63 ひまわり銀河


南東の空を見ると獅子座が上がってきてました。
なので、獅子座のトリオといきたいところですが、焦点距離が2,500mmで一つの写野に収まりきらず、まずはNGC3628


続いてM65とM66


天文薄明を過ぎたあたりで明るいM3球状星団


実はこれ以外にスバルのコンポジット撮影を試みていたのですが、こちらは画像が荒過ぎて画像処理する気力も湧きませんでした。

こんなに多数の天体を一晩で撮影したのは初めての経験です。
EOR Raのセンサーが過熱して、後半は画像の上半分に赤いノイズが乗るようになってましたが、それに気づいたのは家に戻ってパソコンの画面で見たときのことでした。
この夜はとても寒くておそらく氷点下10度近くまで下がったと思います。
望遠鏡全体に霜が降りてました。
それだけ寒くても、センサーの過熱を抑えきれないものなのですね。

結局、航海薄明くらいまで起きていたため、そのあと寝坊をしました。
出発が正午となりましたが、平日だったので行楽渋滞に遭うこともなく、14時過ぎに自宅に到着できたのでした。

これだけ見事な写真が撮れてくると、そろそろ、それぞれの銀河がどんな銀河なのか、気になるようになってきました。
でも、なかなか情報がないんですよね。
実際、あまり多くのことはわかっていなかったりして。
少しずつ調べてみようかと思います。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2020年末 EQ6 pro ベランダ... | トップ | 2021/02/10 巨大ニュートンで... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

天体観測」カテゴリの最新記事