ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

令和の梅雨明け長塚節生家へ

2019-08-15 07:39:45 | 人とお庭の間には
 去る七月下旬、梅雨明けにサルスベリ咲く頃。



所用あり、常総市を訪ね。
ついでに、長塚節生家に立ち寄った。



節については、拙ブログで申し上げるには及ぶまい。
というそばから白状してナニではあるが、代表作「土」は、今もって読んでいない。
実は、このお盆に読もうかと思ったのだが、既に半分は過ぎてしまった。



 話を現場に戻すと、重厚な長屋門は今も健在。
その傍らには、旅姿の節の像。
行く手を見つめるまなざしは、令和元年においても、凛々しく若い。



しかし、歳月重なり。
庭木はかくの如し。



邸内においても、天突く如し。
生家は往時の豪農、無論、その敷地は広大だ。
しかしながら、その主要部の庭園は、惜しまれつつも既に荒廃。



周囲に道あり、ぐるりと歩いてみた。
生垣は刈りこまれていたが、御一族もお住まいでない現在は、管理は困難か。
一部に大きな穴が開いて、内部が丸見えのところもあり。



そこから覗けば、こんな具合。
既にこうなった以上は、森になった庭木はそのままに、足元だけを整える管理で良いかもしれない。
いずれにしても、母屋の茅葺保全とともに、対策は急務と伝わる現場だった。



さらに歩くと、足元にマメ科の落花。
見上げれば、葛の花。



そうこうしているうちに、偶然のお陰様なのだが、ある御方に出会う。



なんと、節御一族のNさんというお方で、失礼無きように、ブログ主も身を明かした。
すると、管理を任されているからということで、特別に長屋門内の屋外に限り、ご案内を頂いた。
その間、様々なNさんのご記憶を語られ、節御一族の往時を偲ぶことができたのは、まことに幸運であった。



 最後にこの一枚。
門前にそそり立つチャボヒバだけは、時を経ても、往時の旧家の意気込みそのままである。
仕事柄、そのような話をさせて頂くほどに話題は尽きず、名残り惜しまれた生家であった。

今後の保存に心痛むところだが、それでも現場には、現場の空気あり。
令和元年になっても、静けさの中に確かに伝わるものがあり、心打たれた。
今では、ネットでも身近になった郷土の歌人だが(⇒伝記映画青空文庫)、これを機会に、生家の今後にも注目したい。

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