生き抜いているトンボさんへ

　現場にて、赤とんぼさんに出会う毎日です。
こちら、ノシメトンボさんは、人を恐れません。
しばしば、接近させていただきます。



早苗の季節から、飛び続けました。
この頃は、トレードマークの羽の先に、隙間風の通り道が。
想えば、わずかひと夏で、青年から翁へと、成長を遂げたのです。



今や、大悟徹底まで、カウントダウンです。
落ち着いて、青葉の現場衣類の上にて、禅定無想。

勝手に翁と申しましたが、男女の識別はむつかしい。



とにもかくにも、飛び続けた、羽さんに、感謝です。
飛んで飛んで、飛んで。
飛んでしまった、イスタンブール。



ローマの手前、影の浪漫、笠間かな。



お、人生行路の信念に、ぐらつきが。
無念か、邪念か、青葉の身体の一部である、右手の甲に、やおらのぼり始めました。



アルプス南麓では、ないのだってばてば。
青葉を見つめて、片目は閉じておりませんが、ウインクしております。
もしかしたらば、女子かもしれません。

こういう女子には、要注意です。
男子の場合には、さらに警戒が必要です。



緊張が、思いがけずに走った、昼休み。
我に帰り、基本ポーズで、しゃんと修正いたしました。
小なり、老いたりといえども、トンボさんの背骨は、壮健です。



昼休みのひとときにも、秋は進みます。
咲き初めの、ツワブキさんの黄色。
初心貫くノシメさんに、一輪ささげました。
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