
写真1 骨組みだけのビニール温室(写真2・写真3の温室)の近くから白煙
男性2人作業中 1人はトラクターで耕し、1人は枯草焼き 2014/11/16

写真2 放置されたビニール温室 A氏が使っていた 2012/12/16

写真3 放置され、骨組みだけになったビニール温室 写真2から6ヵ月後のA氏の温室 2013/06/02

写真4 A氏の畑 アメリカセイダカアワダチソウ生える
この畑は2014年、貸されず、耕作されず、それゆえに雑草繁茂 2014/11/16

写真5 元気に草刈りしていたA氏 2009/10/04
この畑は2014年、貸されず、作付けされず雑草畑となる

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2014年11月、歩く前方に白煙(写真1)、A氏の畑から出ている
ビニール温室が放置されていたので気にはなっていた畑(写真2・写真3)
現場に着く
トラクターで耕耘の男性と枯草焼きの男性(写真1)
後者のA氏長男(会話中に判明。以下B氏と記す。)に伺う
次のよう
2009年、元気に草刈機を使っていたA氏(写真5)
A氏は88歳(2014年11月現在)、2013年暮れから体調がすぐれず寝込んでいる
B氏は2015年03月末で定年、勤めを辞める
4月からの農業開始に向けて姉の夫(トラクターで耕耘)と整備中(写真1)
今まで、父親との確執で農作業を手伝わなかった
B氏は次のように教示
集落の農家は「勤めやって、農家できねーんさ、草ぼーぼーにすんだったらば、ほんじゃ作ってもらえんじゃって(耕作してもらえるなら)、みんな貸してやってる、お互い徳でしょうが、ねー」
「作ってもらえばよかったのにー、(A氏が)“やんだー”なんてそのままにしてたから、こーなったんすね」
「草ぼーぼーにしてんだったら、作ってもらった方がよっぽどいいでしょーな」
「畑きれいなってんだもん、昔の人だからー、貸すことできねーんだいね、田んぼは貸せても、畑は貸せねーんだね」
そのため、雑草繁茂の畑がある(写真4。写真5の畑は2014年には雑草畑となる。写真5と同じ畑が弊ブログ2014年10月16日写真4~写真6)
ビニール温室放置の畑がある(写真1~写真3)
A氏は畑を貸すにあたり、心に決めていたものがあったようだ
すなわち昭和1桁世代・A氏の、農作業をめぐる父子葛藤と農地貸借をめぐる集落内葛藤を垣間見る
他方、二つの葛藤を超克する後継者・B氏の定年就農がある
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:写真に記す 撮影地:栃木県下野市