駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

新春暴発蒙語録

2013年01月12日 | 町医者診言

    

 日本では物事を水に流すことを美風としてきた。確かにそういう場面もあるが、事によりけりだろう。

 例えば、年金問題(出鱈目記録、流用、不正免除、横領・・・)は既に忘れ去られたようだ。年金問題を詳らかにした長妻代議士を民主党は生かすことが出来なかった。長妻さんは年金問題を厳しく追求したが、解決する立場に置かれたら役に立たなかったという印象を残して舞台から引きずり下ろされた。それが妥当な処遇評価かどうかは、公平公正に調査して結論を出すべき問題なのだが、内実に立ち入ることなく拍手で迎えられない大臣に始まる感情的な評価に終始し水に流されてしまった。

 マスメディアは複雑な問題を分かり易く解説することなく、関係者の感じ良さ悪さ、幹部組織のいがみ合い、目先の損得・・・に焦点を合わせ報道してしまう。確かにその方が多くの耳目を集めわかりやすい?のかも知れないが、結局それが物事の先送りを招き、理性的な判断を鈍らせてきたと思う。

 複雑な問題を感情論に堕し(感情論が無価値というのではない)、批評を非難と嫌い、いつまでも憶えていることをしつこいと排除するマスメディアの習性に別れを告げなければ、日本の問題はいつまでも解決しないだろう。勿論、これは受け手の国民に呼応しているわけで、簡便な感情判断に走らず、情報を集めて自ら考える習性を身に付けなければいつか来た道が待っている。

 マスメディアは今を時めく安倍政権の一挙手一投足の報道に余念がないが、民主党の顛末を総括することを忘れてもらっては困る。折角の花を蕾のまま散らせた民主党の大罪を弾劾して、もう一度自民に対峙する政党を立ち上げなければ日本の明日はないと思う。自民党にはたかだか三割の支持しかないのを覚えておきたい。

コメント
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