駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

尾籠な話・・1

2013年01月16日 | 診療

   

 飲み食いすれば、出る物がある。患者さんに問診で、お小水の色は、尿の色は、おしっこの色はあるいは便の色は、大便の色は、うんちの色はと聞くことがよくある。これは診断の手がかりになる非常に大切な情報なのだ。ところが分からないという人が時々居る。殆ど女性だ。本当かなあと思う。勿論、暗闇に放出ないし落とす方式の場合は分からないこともあるかも知れないが、今時そういう御不浄はないと思う。私の診療圏ではもうなくなったはずだ。それに後始末の確認ということもある。

 心の中では本当かなあと思いながら、仕方がないので大切な情報を諦めて、次の質問に移る。人間の感覚は不思議で、自分から出た物には不潔感とか嫌悪感はさほどないはずなので、全く見ない?というのは良い習慣ではない。勿論、一瞥で十分。母親は乳幼児の便や小便をきちんと見ている。それはそれが健康の大切な指標だと知っているからで、自分の場合は知りませんということがあるだろうかと疑うわけだ。

 排泄は自分が生物として生きているということを思い起こさせる生理現象で、ないがしろにせず確認して、医者には正直に申告するようにしていただきたい。

コメント (2)
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