作雨作晴


日々の記憶..... 哲学研究者、赤尾秀一の日記。

 

新しい社会、新しい政治

2005年08月11日 | 日記・紀行

 

小泉首相が反対派に譲歩し、妥協に妥協を重ねて骨抜きにされてきた郵政民営化法案が参議院で否決された。そこで、小泉首相は衆議院の郵政解散に踏み切った。参議院を解散できない以上、止むを得ない選択であったと思う。その後の世論調査でも、国民には一般的に肯定的に受け取られているようである。

 

これまでの政治が、政治家があまりに古かった。本来、理念や価値観に基づいて結集されるべき政党が、そうではなく、談合的な利益集団になっていたことである。小泉首相が、全選挙区に民営化賛成候補を擁立して、郵政民営化に賛成か反対か論点、争点を明確にして総選挙に挑もうとしていることは評価できる。

 

これまで、日本の政党政治は政策の内容に基づいて結集されて来なかったから、今回の総選挙は、政治家の思想や価値観の差異がはっきりして、国民も自分たちの選択や価値観がより明確になり、それが政治家の選別に反映されることになる。情実がらみの従来の政治手法から、日本の政党政治が政策本位の新しいものに変化して行くきっかけになる可能性がある。

 

そして、何よりもインターネットをはじめとする情報社会の進展によって、それぞれの政党や政治家の政策がより容易に伝達されるようになったことである。郵政民営化についての政党や政治家の考え方は、インターネットでそれぞれの政党や政治家のホームページを通じて具体的に知ることができる。われわれ国民、有権者はそれを調べて、国家と国民の将来についてどういう選択がもっともベストであるかを、自らの責任でよく考えて投票すればよいのである。

 

小泉郵政改革の実際の政策担当者である竹中平蔵氏らの考え方、政策の一端なども、ネットで検索して調べれば、かなりの情報が得られると思う。『竹中平蔵大臣の「構造改革」日記』などのサイトもある。ITの普及には、明暗それぞれ両面はあるが、情報公開が進み、より公正な社会の実現して行くことが期待される。

部屋の鍵を落とした。落としたことさえ気がつかなかった。それが善意の人に拾われて、警察署に届けられていた。その人の名はわからない。こんなときには、つくづく比較的に善意の人の多い高い倫理水準の日本社会に住む幸福を思う。私のだらしなさを反省し、神と見知らぬその善意の人に感謝する。

  

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