『淡々と生きる』小林正観著 風雲社より
「子育てとは、じつは難しくない。
子どもが伸びていきたい方向に伸ばしてやればいい。
逆にいえば、伸びたい方向に伸びていくことを邪魔しないこと、
親の思いを押しつけないこと。
サクラの花を咲かせる木に、いくら「桃の花を咲かせなさい」と言ってもダメ。
桃の花を咲かせようと生まれてきた木は、桃です。
牡丹に向かって「芍薬(しゃくやく)を咲かせろ」と言っても無理。
牡丹を咲かせようと思って生まれてきた木は、牡丹です。
しかし、そう言う親がけっこう多いのです。
木を枯らさないように水をやる、陽に当てる、カンカン照りを避けてやる、冬は部屋の 中に取り込む、命を守ってあげる―――それが親の最大の仕事です。
子どもがどこを目指そうと、どの方向に進もうと、親がゴチャゴチャ言わないことです。」
教育もバレーの指導においても同じことが言えるような気がする。親を教師や指導者に置き換えると当てはまることが多い。つい上から目線で、自分の思いを子ども達に押しつけている場合が多いような気がする。必要最低限のこと以上のことを押しつけているように思う。その結果、子ども達の芽を摘んでしまっているのかもしれない。そして、難しくしているのかもしれない。心して子どもと向き合わなければならない。日々努力。