キャラバン サライ

夢は大空へ、努力は足元で、世界に目を向けながら足元から子供たちを見直していきたいと思っています。

村上春樹作品とアイロン

2012年04月03日 | Weblog
村上春樹作品の主人公は、アイロンがけを好きなことが多い。
明確にそうと書いていなくても、いかにもアイロンがけが好きそうな人物ばかりだ。
しかも晴れた休日に、家で黙々とアイロンがけをし、それに対して寂しさよりもむしろ喜びを感じるような。

そんな、村上春樹作品の主人公が過ごすような休日が好きだ。
アイロンがけをしたり、スーパーに買い出しに行ったり、料理を作ったり、読書をしたり。
もちろん、多くの作品の主人公がするような、一般的には罪な、あるいは軽い、女遊びはしないけれど。

その影響もあって、アイロンを買った。
大型の電気屋でどちらかというと安めなアイロンと、ホームセンターに唯一置いてあった何も主張することのない無地のアイロン台を買った。

村上春樹作品に登場するアイロンがけは、実に魅力的だ。
じっくり時間をかけて、シャツの一枚一枚を丁寧に仕上げていく。
一つ一つの皺を伸ばしていくのは、集中力と工夫が必要だ。

実際にアイロンがけをしていて、本当に集中力が必要だなと思った。
しかも、心地よい集中だ。
同じことの繰り返し作業のように思えて、シャツの一つ一つに個性があり、ドラマがある。

来週着ていくシャツを全てアイロがけし、ぴしっとハンガーに掛けられて並んでいるのを見ると、ほどよい達成感があった。
人間、これくらいの達成感を常に持っていられたら、もっと余裕のある生き方ができるだろうに。
休日にはシャツを5枚アイロン掛けすることという法律を作ればいいのに。

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