アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

樹に咲く花 (21) カリン

2021-04-01 18:09:21 | みんなの花図鑑

カリン(花梨)は バラ科の ボケ属 なんだって。
たしかに 花の形に 共通性がある。



場所は安城デンパーク。このカリンの葉は斑入りなので、たぶん園芸品種なのでしょう。
「新葉は赤みを帯び、細かな毛がある」(庭木図鑑 植木ペディア > カリン)




花は5弁花。萼片は 開花とともに反り返るそうです。




さて、ここで問題。
「両性花と雄花が混生する。(中略)両性花は雄しべの中央に花柱が5個あり、子房を包んでいる萼筒が長い。雄花は花柱がなく、萼筒が短い。(樹に咲く花)」(松江の花図鑑「カリン(花梨)」)
これは 本当でしょうか ?? (^^ゞ




それに対して こういう意見があります。
「「両性花と雄花が混生する」との記述や「雌花には雌蕊が5ある」との記述が見られるが、一体正確にはどうなのか知りたい。
写真は花粉を十分に持つ黄褐色の葯多数と立派な5本の雌蕊が見られる。生殖能力を持つ雄蕊・雌蕊を持つ花を両性花と呼ぶので、これは両性花であると考えられる。
単性花の雄花は未見である。もし単性花の雌花というものがあれば是非見たいものである。」
(里山コスモスブログ「カリンの赤ずきんの蕾と桃色の5弁花」)


樹に咲く花 (20) ニワウメ

2021-04-01 09:14:25 | みんなの花図鑑

サクラで脱線しちゃいましたが、少しづつ 本来の<野の>樹に咲く花 に戻していくつもりです。
でもまだ <庭>ウメだから、<花>モモのつづきです (´∀`)




前回の ハナモモもそうでしたが、 ニワウメもバラ科です。
バラ科といえば、アンズもスモモもウメも、みな バラ科 ですね ∧||∧



ニワウメの実は ユスラウメの実(ゆすらんぼ)に似ています。
ニワウメの 学名は 何と Prunus japonica 。
おっ、日本固有種か!?
っと思ったら、自生地は 中国の山間部で、日本へは江戸時代に渡来したものだったんですね。




中国原産なのに なぜ「japonica」なの??
正確な学名は Prunus japonica Thunb. です。最後の Thunb. は命名者の略号です。
Thunb. は リンネの弟子のスウェーデンの植物学者ツンベルク(Carl Peter Thunberg)のことで、1775年日本を訪れています。そのとき ニワウメを見つけて 日本で初めて発見したので Prunus japonica Thunb. と命名したものと思われます。

ちなみに、ユスラウメ(学名:Prunus tomentosa)も原産地は中国で、日本には江戸時代の初期に渡来したとありますので、どっこいどっこいなんですよ。




でも、花は、ニワウメとユスラウメでは ちがいます。とくに このピンクの花は (未確認ですが)ニワウメにしかありません。