アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

エニシダ - マメ科

2021-04-28 18:17:59 | みんなの花図鑑

エニシダはマメ科。その花は 蝶のよう(蝶形花)。
野外民族博物館リトルワールドにて。




ところで、エニシダの名はどういう由来で付けられたのでしょうか?
そもそも、日本語なのでしょうか?

【エニシダの語源・由来】
エニシダはラテン語で「genista(ゲニスタ)」と言い、これがスペイン語に入って「hiniesta(イニエスタ)」となった。
「イニエスタ」が日本語に入って「エニスタ」と呼ばれるようになり、更に変化して今日の「エニシダ」という名前となった。
「エニスタ」からの音変化は、植物の「シダ(羊歯)」の名が影響したと考えられている。




漢字で「金雀枝」や「金雀児」と書くのは、黄金に近い黄色の花を咲かせるためであるが、紅斑のある花や白花もある。(同上)



ホオベニエニシダというのでしょうか?




マメ科の特有の花の形を蝶形花(ちようけいか)と言います。
一番大きくて 上に立っているのが 「旗弁」です。虫に花のありかを知らせるフラッグ(旗)の役目をします。




下側には2種類の花弁が左右に重なっています。
外側の左右2枚を 翼弁といいます。虫が蜜を吸うために停まる足場の役目をします。




内側の2枚は 「舟弁または竜骨弁」といって、当初は、柏手のように おしべとめしべを包んでいます。
虫が翼弁に停まるとその重みで翼弁と舟弁がたわみ、舟弁が開いて中からおしべとめしべが出てくる仕掛けになっています(^_-)-☆




このエニシダが、こんな豆を作ります (^_-)-☆
(2011-6-26 撮影@リトルワールド)← 10年前だ ∧||∧

タニウツギ、ショウキウツギ - スイカズラ科

2021-04-28 11:03:53 | みんなの花図鑑
タニウツギ

ウツギと名が付く木には アジサイ科の空木(ウツギ、ヒメウツギ、ガクウツギなど)と、スイカズラ科の空木(タニウツギ、オオベニウツギ、ハコネウツギなど)と、ミツバウツギがあります。
今日は スイカズラ科から2種取り上げます。



タニウツギは本州の日本海側に分布し、和名の由来は谷などに多く自生していることによります。
これは へきなんたんトピア・ヒーリングガーデンのタニウツギです。

(一部、看板に偽りがあり「ウツギ」となっていますが、ウツギの花は白いです)



花は紅色から淡紅色で、花冠の先端ほど紅色が薄くなります。



もう少し後に咲く仲間のハコネウツギの花は 咲き始めは白く、やがて赤に変わります。





ショウキウツギ

安城デンパークのショウキウツギです。少なくとも2か所にあり、こちらは バックにカイノキの見えるほうの植栽です。



「街路や公園に多用されるアベリア(ハナゾノツクバネウツギ)の近縁だが、ショウキウツギ属は本種のみ。」(庭木図鑑 植木ペディア > ショウキウツギ)



ひとつの花は小さいですが、花付きがよいので株を覆うように咲きます。(園芸植物・365花撰「ショウキウツギ」)




ショウキウツギというと筒状花の花冠の内部に橙色の網目模様があるのが特徴です。




蕾のときはピンクで、先進むにつれて白くなるように見えるのは「花の外側が淡いピンク色で、内側が白いことによる」のだそうです。(庭木図鑑 植木ペディア > ショウキウツギ)




ところで、なにゆえ「ショウキ」なんでしょう?
ショウキウツギの花のもう一つの特徴ですが、蕾のときにすでに 花柄の付け根に 白い毛が生えています。
こういう毛が生えているところに着目してショウキ(鐘馗)様の名をいただいたのでした (^^ゞ



果実も 一面褐色の毛におおわれています。