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すし握り大船渡の力に 武蔵村山・新沼さん 故郷から仕入れ続ける

2025年03月12日 | ニュース

津波にのまれ、一部が欠けた皿を手に「震災のことを忘れたくない」と話す新沼さん(武蔵村山市で)

武蔵村山市「三陸大船渡 寿ず し」

武蔵村山市ですし店「三陸大船渡 寿ず し」を営む新沼参一さん(61)は、津波で岩手県大船渡市の店が全壊したのを受け、東日本大震災から半年後に上京し、再起にこぎつけた。震災から14年がたったいまも大船渡市から仕入れた新鮮なネタを使って自慢のすしを提供しており、「津波の次は火災に苦しむ故郷の力になりたい」と意気込む。

大船渡市で生まれ育った新沼さんは、地元ですし店を開業。港近くに構えた店舗は100人ほどを収容でき、多くの地元住民に愛されていたが、14年前の津波で全壊した。ただ、包丁や湯飲み、皿などは一部が壊れながらも店内に残っていた。

焦りを募らせていた時、「店主が引退する武蔵村山市の店を借りられる」という話が大船渡市職員から舞い込んだ。さっそく武蔵村山に行ってみると、トラクターが走るのどかな風景も気に入り、手元に残った道具一式を手に新天地で挑戦することを決意。2011年9月、妻の裕子さん(61)とともに店を開き、再スタートを切った。

それから13年余り。市内の別地域への店の移転やコロナ禍による休業、深刻な不漁や物価高……と、困難は少なくなかった。それでも大船渡産の新鮮な食材を使ったすしは地元住民に愛され続け、「おいしいもので笑顔になれるのは全国共通だ」と実感している。

店では今も、津波にのまれて欠けた皿などを使っており、「震災は忘れたいほどつらかったけれど、あの日のことを忘れたくないんだ」と新沼さん。大船渡市の大規模な山林火災は今月9日に鎮圧したものの、魚の出荷が滞るなどの影響も出ており、「津波、火災と続けて被災した人もいて、言葉も出ない。地元のネタを使ってすしを握り続けることで、一人でも多くの人が大船渡に心を寄せてくれれば」と話す。

 

 

 

 

 

 

 

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