新駅舎の完成イメージ
JR西日本などは11日、和歌山県有田市の紀勢線の無人駅・初島駅で、3Dプリンターの技術を活用して駅舎を建設すると発表した。老朽化した駅舎の更新が課題となる中で施工の効率化につなげる狙い。3Dプリンターを使った駅舎建設は国内初という。
駅舎は約10平方メートルの鉄筋コンクリート平屋(高さ2.6メートル、幅6.3メートル、奥行き2.1メートル)。3Dプリンターを活用する住宅メーカー「セレンディクス」(兵庫県西宮市)の工場で部品を作り、現地で組み立てる。組み立て作業は今月25日の終電後に行う予定で、所要時間は約6時間という。
JR西は海に近く、潮風を受けた際の耐久性などを確認しやすいとして、同駅を建設地に選んだ。担当者は「建設や維持管理のコストを検証し、別の駅でも展開できれば」と話した。