弊ブログで応募させていただいた膵炎レシピ、
おかげさまでたくさんのご応募をいただきました。
ご協力いただいたみなさまに感謝しております。
ごんさんがブログで呼びかけてくださったことによる、
反響も大きかったです。
本当にありがとうございました。
ご応募いただいたレシピは、
全て転送させていただきました。
代表さん共々、みなさまのレシピの素晴らしさに
感心しきりでございました。
膵炎だから食べるものがない、ということはありません。
膵炎でも工夫次第で、食べられるものはたくさんあります。
食べるものがないと嘆くのではなく、
あれも食べられる、これも食べられるという風に思考転換して
お食事を楽しんでいきたいですね。
当日配られた資料については、
後日、報告させて頂くことを考えています。
若年性の膵炎には遺伝性が多いと言われています。
(先天性の膵胆管合流異常等による膵炎もあります。)
そこで、遺伝性膵炎について、再確認してみましょう。
難病情報センターの定義によりますと
1)血縁者に3人以上の膵炎症例を認め、
2)若年発症、
3)大量飲酒など慢性膵炎の成因と考えられるものが認められず、
4)2世代以上で患者が発生していること
となっています。
2)にある、若年発症については、
40歳までの発症が若年発症と定義されています。
また、遺伝性膵炎の診断基準として、
1)家系内に2人以上の患者がいる
2)そのうち1人以上はアルコール性ではない
3)兄弟姉妹のみの場合は、1人は40歳以下の発症
上記3項目をすべて満たす場合となっています。
また、家族性がない場合には
カチオニックトリプシノーゲンという遺伝子に
p.R122Hないしp.N29I変異と呼ばれる異常が見られること。
となっています。
つまり、家族性があるか、なければ遺伝子の異常があること
・・・というのが『遺伝性膵炎』の定義です。
(詳細は
難病情報センター『遺伝性膵炎』)
膵炎の原因とされる遺伝子異常には
カチオニックトリプシノーゲンの変異以外に
私が疑われているPSTI(SPINK1)遺伝子変異というのもあります。
こちらは、若い女性がストレスを契機に発症した場合に
よく見られる原因なのだそうです。
ただし、この遺伝子変異を持っていても
発症するのは2割・・・と低率であることから、
発症には何らかの別の要因が考えられるそうです。
(過去記事
『PSTI遺伝子変異』参照)
家族性がみられない、特発性膵炎の場合には
PSTI異常のある人も多いのかもしれませんね。
このPSTI遺伝子変異を確定するには、遺伝子検査が必要です。
でも、遺伝性膵炎には「PSTI遺伝子変異」は含まれていませんし、
確定しても現状では特別な治療はないため、
自費で検査をする必要まではないと思われます。
東北大においては、この遺伝子の検査を
研究費で対応されているようです。
なお、現在の診療報酬においては、
『PSTIとトリプシンを同時に実施した場合は、いずれか一方の所定点数を算定する。』
となっています。
従って、片方が医療機関の持ち出し検査となってしまいますので
トリプシンとPSTIを同時に測定することは難しくなっているようです。
PSTI異常はカチオニックトリプシノーゲンの遺伝子変異に比べると
比較的軽症であることが多いそうです。