タニウメサヨナラ公演の『薔薇に降る雨』『Amour・・・それは』を見て参りました。
タニウメコンビはなんだかんだと見逃していたので、最初で最後の観劇となりました。
トップコンビサヨナラ公演で大量退団者がいるといえば、星組公演と条件は同じ。
でも、結果は雲泥の差。
作品の質は悪いとは言いません。
お芝居は正塚先生にしてはわかりやすいし、主演コンビの持ち味もあって、いかにも宝塚的。
ショーも20年前!?みたいなノスタルジーはあるけど、(笑)昨今の岡田作品を思えば悪くはないです。
しかし、どちらもサヨナラらしさが感じられず、
本当にやめるんだよね!?
退団者は一体誰だっけ!?
みたいな。
星組みたいに「やれ泣け、ほら泣け」も精神的にキツイ部分もあるけれど、ここまであっさりされちゃうと拍子抜け。
うーん。。。
『薔薇に降る雨』
正塚先生にしては珍しく、正統派のラブロマンスを持ってきました。
話の筋としてはよく出来ていると思うのですが、大事な場面がタニのモノローグだけで終わってしまうので、あれれ?
正塚先生といえば、セリフに入っていない心理描写を描くのが好きな先生なのに、ここまでわかりやすい作り(手抜きにも見える)でいいのかしら?
タニの芸風にあわせたのかしらね。
あと、唐突に芝居のムードぶちこわしで、歌が始まるのもどうなの?
フランス映画が急に、アメリカラッキーハッピーなミュージカル調。
音楽の城先生の責任?それとも正塚先生の意向?
どちらにしても理解しがたい。
タニはスーツ姿なのに、きらきらしていて、改めて彼女の華の素晴らしさを確認。
このお話って、美男美女でないと成り立たないお話。
宝塚の基本は、一目惚れ設定に無理がないことだと思います。
歌やダンスが多少あちゃちゃでも、この点だけは抑えて欲しい。
タニウメは歌はアイタタコンビでしたが、現代的な美しさに関してはピカイチ。
宝塚はこうでなくては、の目の保養コンビでした。
ただ、サヨナラがスーツものってのはどうなのでしょ。
タニの良さを生かしているとは思えない。
タニなら、きらきらコスチュームのほうが似合うはずなのに。
ウメちゃん。
タニとは逆で、正塚芝居がすごくはまる娘役さん。
いまだかつて、ここまで正塚ヒロインがはまる子はいたかしら?と思いながら見ていました。
そして、何より美しい。
なのに、もう辞めちゃうの?
実質トップ生活は3作なのに。
ウメちゃん、惜しいよー。
らんとむ。
前回、宙組を見たのはかしちゃんのサヨナラ公演だったので、随分タニとも息があってきたんだね、という印象でした。
そつなくやりこなしていて、最後の別れのシーンなども上手かったけれど、らんとむが後を継ぐわけじゃないので、どうも微妙な展開になってしまったのかしら。
ほくしょー。
歌、上手いですねえ。
渡辺綱が(きっとそうだよね?)楽しみになってきました。
七帆。
辞めるのに、その扱いはないでしょ!?と言いたい。
正塚先生、生徒への愛を忘れてない!?
『Amour・・・それは』
「ラ・カンタータ」とか「ル・ポアゾン」とかを音楽だけ差し替えたようなレビューでした。
振付も昔の宝塚みたく簡単な振付ばかり。
折角ダンサーのウメちゃんにらんとむがいるのに全く生かせてない。
タニだって、王子様衣装を着せて貰ってない。
(水色の衣装のデザインがタニには似合ってなかった。折角衣装を新調するのであれば、似合うものを作って欲しいです。)
トップコンビのサヨナラなのに、デュエットダンスもあっさりで(普通のフィナーレ前のデュエットと大差なし)、二人揃って銀橋で挨拶というような場面がないのが残念。
また、制作費の関係で仕方のないことなのだろうけど、衣装が使い回しばかり。
そうでなくても演出がそっくりだから、今までの作品がよみがえるよみがえる。(笑)
思うに。
今回の二本立てへの不満は、正塚先生にも岡田先生にも“生徒への愛よりも自分のやりたいことへのこだわり”が強く感じられるからなのだわ。
座付きなら、生徒をいかに良く見せるかを念頭において作ってもらいたい。
藤井大ちゃんにはそれがある。
水さんのサヨナラ公演のショーは是非藤井大ちゃんで、と今からリクエストしそうだわ。
さてさて。
桜の季節も過ぎたからすっかり忘れていたけど、今回は初舞台生公演でした。
いつ見ても、初舞台生の口上は清々しくていいですね。
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明日のスターを目指して、頑張ってください。
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久々に宝塚の記事を書きました
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