お腹から背中に抜けるような腹痛を覚え、かかりつけの内科を受診。
自分では胃潰瘍だろうと思い込んでいたのですが、
『腹痛にも色んな原因があるから。』
と、血液検査をされました。
すると、“アミラーゼが高い”との結果が出ました。
基準値の1.5倍ぐらい。
ただ、
『アミラーゼは唾液腺の病気でもあがることがあるので、もう一つ膵臓の酵素であるリパーゼを計ってみて、それでも高いなら膵臓でしょう。』
と言われて、再検査をしました。
数日後結果を聞きに行くと、リパーゼも基準値に比べ軽度の上昇。
ただ、この時は既に症状が治まっていたので、経過観察に。
それから、定期的に血液検査に行きましたが、
常にアミラーゼとリパーゼの軽度上昇が見られたため、
念のためにCTやMRIも撮ったものの異常なし。
そのまま経過観察を続けることに。
2004年10月の中頃のこと。
仕事で外出中に下痢を伴う激しい腹痛を起こしました。
仕事を早引きして、クリニックに行って検査したところ、
アミラーゼがそれまでの最高値である300(基準値は190まで)ぐらいまであがっていました。
それまでで一番高い数値を出したために
『痛い時だけ飲んでみてください。』
とフオイパンを一日3錠出され、
『脂っこいものは避けるように。』
とも言われました。
ただ、この時の痛みは一過性ですぐに治まりました。
しかし、同年の12月の中旬頃から仕事のストレスが原因なのか
鳩尾の重苦しい痛みと背中の痛みが出てきました。
Drから「背中は痛くないか?」と聞かれるので、
気にしすぎかなと当初は思っていました。
年末に向かうにつれどんどん痛みが強くなり、
全身倦怠感に食欲不振もひどくなってきました。
年始の仕事中に、耐え難いレベルの腹痛に襲われました。
クリニックを受診して採血と点滴の処置をして貰いましたが、
膵炎が増悪した場合にクリニックでは対応しきれないからと、
かつて胆石症の手術をした総合病院を紹介されました。
数日後、紹介状を手に受診すると、
当日のエコー検査で大腸の炎症所見があったため
大腸カメラをすることになりました。
(当初は潰瘍性大腸炎を疑われていたそう。)
大病院では検査に時間がかかります。
(大腸カメラ1週間後、結果1週間後。そこからMRI検査2週間後、CTは更に1ヶ月待ち・・・等)
とても体調が悪かったので、
クリニックのDrに診断書を書いて貰い自宅療養していました。
が、一向に痛みが治まりません。
痛くて食べられないので日に日に痩せていき
この段階で8~9キロは減っていました。
そこで、かかりつけ医の勧めもあって検査入院をすることになりました。
検査内容は、入院前にした検査も含めると
採血・エコー・胃カメラ・大腸カメラ・MRCP・CT・胆道シンチグラム・口唇生検等。
痛みで食事が取れなかったので、主治医の勧めで絶食してみたところ
嘘のようにぴたりと痛みが治まりました。
4日間の絶食後の血液検査ではアミラーゼが下がっていました。
検査の結果、やはり画像は異常なし。
ただし、P型アミラーゼとリパーゼが軽度異常。
また、膠原病に関係のある抗核抗体(ANA)が弱陽性で、
更にSS-A抗体が陽性、SS-B抗体は弱陽性。
この結果、膵炎の中でもシェーグレン症候群に稀に併発する
自己免疫性膵炎ではないかと言われました。
ところが顕著に上昇するはずのIgG4は正常で、
シェーグレン症候群の確定診断をおろすためにした口唇生検の結果も異常なし。
そのため自己免疫性膵炎もシェーグレン症候群もこの段階では否定されました。
結論は、画像異常はみられないものの、
『(普通の)膵炎でしょう。』ということになりました。;
退院した後は基本的に月に一回の通院で、
フオイパンを1日6錠とコスパノンを1日3錠処方されました。
しかし、時折食事も取れないほどの痛みに襲われ、
2007年9月までに3度の入院を経験。
(治療は絶食とフサンの点滴)
その後お薬は変わり、痛み止めはボルタレンとブスコパンに。
消化剤としてセブンイー・Pとパンクレアチンが処方されました。
フオイパンを処方された時よりも消化剤が追加処方された時のほうが、
効果を感じられました。
2007年9月の入院では点滴がFOYのジェネリックである
レミナロンに変わりました。
これがとんでもない薬でひどい血管炎を起こしました。
元々血管の細い私の両腕は退院する頃には刺すところがなくなっていて、
腕が腫れ上がってました。
退院後に8度近くの熱が1週間ぐらい続き、
レミナロンの薬剤漏れが原因とわかりました。
こんなひどい目にあったのに効果はフサンの半分もありません。
副作用はきつく、作用は少ない。
こういう経験から私は“ジェネリックが先発品と同じである”
という厚生労働省の宣伝には懐疑的です。
2007年はずっと膵臓の調子が悪く、
特に9月の入院以降は毎日のように点滴に行ったり、
救急外来に駆け込んだりということが続くようになりました。
そのため、長年避けてきたERCPをすることになって再入院しました。
ERCPをしてみると当初疑われた十二指腸乳頭の機能異常はなし。
ところが、造影剤を入れると膵管の中に停滞する=膵液の流れが悪いのです。
この原因は胆嚢摘出手術(2002年)の影響で胆管が太くなっていて、
胆汁の勢いが強すぎ膵胆管合流口で膵液の流れを邪魔していたことでした。
そこで膵液の流れをよくするために、
胆管を切って膵液と胆汁の出口を分けるという処置(十二指腸乳頭切開術=EST)と
ステント挿入をしました。
膵管の姿はとても綺麗だったため、
リスクの高い膵管切開を避けて胆管のほうを切開したとのこと。
この結果重症急性膵炎という合併症を引き起こしてしまったのは、
遺伝子異常が根底にあったからかもしれないと後になって言われました。
約3ヶ月の入院を経て、2008年1月に一旦退院しましたが、
その後も体調が優れず、約1ヶ月後に再入院。
痛みを緩和させるために「腹腔神経叢ブロック」をすることに。
しかし、神経を傷つけた痛みに苦しめられただけで、膵臓の痛みは緩和できず。。。
痛み止めにリン酸コデイン(麻薬)を使うことになり、
更に鎮痛効果を目的にルボックスという抗うつ剤も処方されました。
結局、2ヶ月入院しました。
同年、秋頃にまた体調悪化。
外来でトリプシン900という数字を記録し、11月に再入院。
当初は3週間ぐらいの予定が、食事を再開したら悪化。
フェンタニルのPCAポンプにフサンも離せず、年末年始の一時退院を挟んで、3ヶ月近く入院していました。
その間、コデインの使いすぎで膵炎発作がひどくなって腹水を溜めたり、
アミラーゼは200ぐらいなのにCRPがなかなか下がらなかったり、
モルヒネの使いすぎで中毒症状を起こしたり、
かと思うと食事をアップしたらアミラーゼが650(トリプシン3000over)まで跳ね上がったり
・・・と色んなことがありました。
薬剤性(ルボックスが原因)でプロラクチンが異常高値になったために、
麻薬の中毒症状でひどい嘔吐発作が出た時にも
吐き気止めを使うことができずに、とても苦しい思いをしました。
この入院中には産婦人科や脳外科も絡んだ
色んな紆余曲折がありました。
でも、そのおかげでPSTIの遺伝子異常があるのでは?
という疑いがうまれたので、何が幸いするかわかりません。
現状は、CTで膵尾部の萎縮が見られ、膵管も拡張してきているそうです。
これ以上悪化させないよう、ここが踏ん張りどきと思ってます。
アミラーゼ高いのは、唾液由来と言われて。膵炎のクスリは、やめて、ネキシウムだけ飲んでいたら、と。
消化器内科のかかりつけ医から、慢性膵炎と診断されていたし。戸惑っていて。
今は、クスリをやめるのも、躊躇い…。消化不良がコワイから、リパクレオンと、朝は、ネキシウム、夜は、デパスを飲んでいます。
大学病院の先生は、かかりつけ医に、クスリ変えてもらうよう、機能性胃腸障害かもしれないから、と。
悩みます。
それによると次のようになっています。
① 特徴的な画像所見
② 特徴的な組織所見
③ 反復する上腹部痛発作
④ 血中または尿中膵酵素値の異常
⑤ 膵外分泌障害
⑥ 1日80g以上(純エタノール換算)の持続する飲酒歴
この中で早期慢性膵炎として認められるのは
③~⑥のいずれか2項目以上と早期慢性膵炎の画像所見があることが必要であり、
早期慢性膵炎の画像所見としては、
a,b のいずれかが認められること。
a. 以下に示すEUS所見7項目のうち、(1)~(4)のいずれかを含む2項目以上が認められる。
(1) 蜂巣状分葉エコー (Lobularity, honeycombing type)
(2) 不連続な分葉エコー (Nonhoneycombing lobularity)
(3) 点状高エコー (Hyperechoic foci; non-shadowing)
(4) 索状高エコー (Stranding)
(5) 嚢胞 (Cysts)
(6) 分枝膵管拡張 (Dilated side branches)
(7) 膵管辺縁高エコー (Hyperechoic MPD margin)
b. ERCP像で、3本以上の分枝膵管に不規則な拡張が認められる。
ということになっています。
なんだかややこしいことが書いてありますが
早期慢性膵炎の診断にはEUS検査の画像所見が必要ということになります。
ただ、血液検査でも異常がないのであれば
EUS検査までは必要ないとされるかもしれません。
現在の診断基準では画像異常がない場合は
「慢性膵炎ではない」ということになります。
とはいっても、私の主治医によると、
「石灰化や繊維化は慢性膵炎の末期像に近い」
とのことですし
ある日突然画像異常が起こるわけではないですよね。
ただ、今回の検査結果によって、
慢性膵炎に関してはさほど心配いらないといえるのではないでしょうか。
かかりつけ医の先生と大学病院の先生の診断に違いがあるのは
診断基準に照らし合わせているかいないかの差のように思います。
診断基準的には慢性膵炎にはならないけれど
かかりつけ医の先生からすると、
膵炎的な要素があると思われたのかもしれません。
痛みがおありになるのは事実なので
それをどのように対処していくかが大事ですよね。
お薬を飲んで効果があると思えるのであれば
服用するのもありでしょうし、
かかりつけの先生とよく相談されるのがいいのではないのでしょうか。
大学病院には、内緒で行きましたし。
慢性膵炎のクスリや点滴治療で、三カ月。また、同じクスリを渡されそうで、あれこれ考えがよぎります。あゆさん、医師との付き合い方に、何かアドバイスがあれば、教えて下さい。
一番大切なのはここだと思います。
フオイパンや点滴をしても症状が変わらなかったのであれば
お薬に意味はあまりなかったことになりますよね。
そして、膵炎の場合はアミラーゼやリパーゼがいくら高くても
それ自体が悪さをするわけではありません。
トリプシンが膵炎を起こす酵素になるので
トリプシンの値が正常であればさほど心配はいらないと思います。
お薬や点滴で効果が感じられないのであれば
効いていないとお話してみてはいかがでしょうか。
そして、さらに余裕があれば。
膵炎と診断した根拠はどこなのか。
画像異常はあったのか。
血液検査の異常はどうなのか等。
疑問に思われたことをどんどん聞いてみられたらいいと思います。
医者と患者が信頼関係を構築するにはそれなりの時間が必要ですし
お互いに真摯に向かいあう姿勢も必要です。
疑いの心を持ったままではうまくいきませんよね。
主治医との関係は結婚と同じ、とおっしゃったDrもおられました。
大学病院云々はさておき、現在抱えておられる不安を伝えてみるのが一番ではないでしょうか。
もしも、その不安に正面から向かいあってくれなければ
そのときに今後の付き合い方を再度考えられたらいいのではと思います。
点滴は、毎週1回、二月半ばまで受けていました。五回目くらいから、受けなくても、あまり変わらない感じがして医師に伝えました。クスリの効き目、リパクレオンは効果あるですが、コスパノン、フオイパンは、しっくりこなく、それもお伝えしていました。もう少し長く服用してみて、と。
年末から、3月上旬まで服用していました。今は、痛みより、ゲップがたまり、胃腸膨満感が辛いです。まだ、毎日ではないですが、吐き気もあるので、フオイパン、再度服用してみようかな。
勇気を出して、医師に話してみようと思ったり、うーん、なかなかサクッといかなくて。
あゆさん、長々とすみません。(-。-;
私の場合だとお薬が半分ほど入ると
みるみる痛みや吐き気が治まってました。
魔法の薬だと感じたものです。
画像異常も血液検査も異常がなかったのであれば
何故膵炎と診断したのか不思議な感じがします。
私のどこが慢性膵炎なのですか?と聞かれてみてはいかがでしょう?
機能性胃腸炎ということはないのでしょうか。
なんだか症状が似ているのですが?
と聞いてみられてもいいと思いますよ。
8月に膵炎だとわかって入院し、先月から膵炎のことを自分のブログに書いていたところ、ブログを読んだ方からあゆさんのこの記事をおすすめいただきました。
私は去年の秋から体調不良で、血液検査をしたところアミラーゼが基準値(190)の1.5倍(285前後)ぐらいであることがわかり、原因が甲状腺か膵臓か調べたらどちらの値もそんなに高くなかったため、半年以上ずっと経過観察でした。
膵炎は診断されるまでに時間がかかるようですからよくあることなのかもしれませんが、あゆさんの膵炎とわかるまでが自分ととてもよく似た感じであることにとても驚きました。
膵炎とわかってからまだ日も浅いので、これからこちらのブログを拝読していろいろ勉強させていただきます(*´ェ`*)
よろしくお願いします。
あゆさんもお大事になさってくださいね♪
コメントありがとうございます。
女性の方の膵炎って画像にさほど異常がなくても
痛みが強いことが多いような印象です。
なので、なかなかその辛さをわかって貰えなかったりするのですよね。
数値とも必ずしも連動しませんし。
私は膵炎発症10年を経過しましたが
幸いにしてここ1、2年は発症してから一番体調よく過ごせています。
はぐりんさんも時間は掛かっても落ち着く日がくると思います。
無理せず焦らず膵炎とゆっくり付き合っていきましょうね。