花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

10年に1度

2021年01月21日 | 学校
いきなりショッキングな写真です。
これは今から10年前、2011年9月に南部町で発生した水害です。
農場のすぐ脇を流れている馬淵川が氾濫したのが朝7時頃。
これは3時間後の10時ぐらいの状態です。
写っているのは名久井農業高校の第1農場にある建物。
普通の住宅より少し背の高い建物ですが、次第に水かさが増え
ご覧のように屋根まで水が来ています。
そばに立っていたビニールハウスはほぼ沈没。
後日測ってみると水深は3mもありました。
春は東日本大震災、秋は大洪水と2011年はとんでもない年でした。
さて名久井農業高校は現在、農場より少し離れた高台にありますが
かつてはここに建っていました。
したがってよく浸水し名久井水産高校と呼ばれていたようです。
今は校舎が水没するという心配はありませんが
せっかく育てたリンゴなどが樹木もろとも水没するので
台風シーズンになると相変わらずハラハラします。
10年に1度来るといわれる大洪水。
ところが最近は2011年ほどでもありませんが、2017年も氾濫。
昨年も氾濫ギリギリまで馬淵川の水位が上がり避難指示が出ました。
水害対策が行われ、かつてより少なくなるはずの水害の危険性が
最近は温暖化なのか逆に高まっているように感じます。
果たして今年はどんな年になるでしょうか。
2011年の大洪水から10年が経ちます。
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幽体離脱

2021年01月21日 | 研究
このところ古い写真を紹介しています。
これは2020年4月にハンターズが三和土を使って
雨水を集める集水ウイングを作っているところです。
集水ウイングとは斜面の畑に設置して上から流れてくる雨水を集めたり
雨によって土壌が流出するのを防ぐ小さな堤防の役目を果たすもので
形は片翼40cm前後のちょっと大きなブーメランにそっくり。
この時、ハンターズは2名ずつ2チームに分かれて2種類の方法で製作しました。
ひとつは平らな板の上に、こねた土を盛り上げて作る方法。
陶芸の粘土のようで作りやすそうでした。
しかし三和土の特徴である叩く作業がしにくく、固化するか不安でした。
もうひとつはハンターズのオリジナル。土にブーメラン状の溝を掘って、
その中に三和土を流し込んで上から叩く方法です。
こちらは雨が降らない場所なら、簡単に大量製作できるので
現実的な方法ですが、この時はまだ寒く室内で製作することになったので
土をコンテナに入れて型枠を作り、そこに流し込んで成形しています。
彼は後者の方で、固く締まった圃場の土ではないため成形にちょっと苦労していました。
最終的にはどちらも固化しましたが、見栄えの良い前者を実験に使いました。
さて先日、NHKの全国ネットでハンターズの取り組みが紹介されましたが
またまたNHKから学校に連絡があったそうです。
内容はこのニュースを英訳して国際放送で流すとのこと。
自分の目で世界を覗きたかった彼らですが、コロナで渡航中止。
どうやら肉体ではなく、思いだけが世界に行くようです。まるで幽体離脱。
そういえば2012年に初出場したフローラのマイクロバブルやサクラソウ救出も
国際放送で紹介されました。どのような放送になるか楽しみです。
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