花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

ライトマジックショウ

2021年07月11日 | 研究
フローラハンターズのメンバーが水耕栽培しているキキョウ。
ご覧のように7月になった途端、蕾だった花が咲きました。
植物には昼が長くなると花芽を作る長日植物、
逆に昼が短くなると花芽を作る短日植物、
そして日長には影響を受けない中日性の植物があります。
ではこのキキョウはどのカテゴリーに所属するでしょうか。
2021年の夏至は6月21日。したがって私たちは気がつかないのですが
日長は徐々に短くなっています。だから短日植物と
答えたいところですが、答えは長日植物。
確かに短日条件の7月上旬に開花しました。
しかし人間だって生まれるまで10ヶ月もかかるように
キキョウの中に目に見えない小さな花芽ができたのは夏至よりも前。
日が長くなってきたのを感じて花芽をつけていたのです。
かつてTEAM FLORA PHOTONCS は理化学研究所からいただいた
植物の光感受性が高まる作用があるブラシナゾールという薬品の
農業利用研究を依頼され、草花の開花を狂わす実験をしたことがあります。
すると長日植物ではほとんど効果なし。おそらく暖かくなって
植物が栽培できる頃はすでにみんな長日環境。
だから差が出なかったのかもしれません。
しかし短日植物では散布した区で約1週間ほど開花が遅れました。
光を感じやすい体になったので短日を感じなかったのだと思われます。
この研究は2代目フローラが始めて、3〜4代目が発表。
いろいろ受賞したのを覚えています。LEDが得意のフローラが、
一切ライトを使わずに光を感じさせるという究極の魔法の技術。
当時のユニフォームには「ライトマジックショウ」という
ロゴが描かれていました。
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まもなくクリアランスセール

2021年07月11日 | 環境システム科
名農が誇る学校設定科目「起業チャレンジ」のための専用温室。
今は誰もいいませんが完成した時は「チャレンジ温室」と呼ばれていました。
覗いてみるとレタスでしょうか、美味しそうに育っています。
この科目は全国でも環境システム科だけが行なっているもので
水耕栽培を行う模擬農業法人の運営を経験するというユニークな内容。
3年生が3社に分かれ起業し、自分たちの総力を結成して
生産販売に取り組みます。他の会社には負けられない!
男子は特にこの意識が強く、互いに競争しながらゴールに向かっていきます。
その間、体験で学んだ知識や技術、コミュニケーションの大切さは
将来、大きな力になるのです。
これを露地で行うのが「農業経営シミュレーション」。
広い畑がある生物生産科が採用しています。
さて名農はもう少しすると夏季休業です。
そうなると消費者である先生方も少なくなるので、野菜販売はできません。
さらに冷房設備のない温室なので、栽培そのものが難しくなります。
そんな理由から夏の間は植物工場もしばし休止。
2学期明けに再スタートとなります。
ということはこのレタス、早く販売しなければなりません。
もしかしたらレタスのクリアランスセールが始まるかもしれません。
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頑張りましょう

2021年07月11日 | 研究
紙コップの中に何か入っています。
左は白い液体なので「甘酒」のように見えますが、
実は青森県特産のホタテ貝を焼いて粉にした焼成カルシウム。
主成分は酸化カルシウムなので生石灰と同じです。
左はその貝の焼成カルシウムを使って作った三和土(たたき)。
昨年のトレジャーハンターズは三和土を作る際、
土に消石灰を混ぜましたが、後輩のフローラハンターズは
ホタテ貝殻焼成カルシウムを選択。
廃棄物の利用ですがこれでもちゃんと固まりました。
面白いことに、どちらも水に浸かっています。
フローラハンターズは粉と三和土では
pHや水温の変化がどのように違うのかを調べています。
春から取り組んできた研究もそろそろ大詰め。
頑張りましょう。
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