花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

失敗は成功のもと

2021年07月15日 | 研究
これはイチゴの花です。
いつも見慣れているタイプよりは小さく
どちらかといえば野イチゴのような感じです。
これはホワイトディライトという外国産のイチゴ。
原種に近いので、指の爪ぐらいの小さな実しかつきません。
ところがこの実はホワイトという名の通り真っ白なのです。
食べてみると大粒の甘いイチゴとは比べものになりませんが、
ちゃんと甘さも香りもあります。
かつてTEAM FLORA PHOTONICSは花の育種に魅せられていましたが、
世界にひとつだけの植物を創ろうという興味はイチゴにも向きました。
そこで栃木県のイチゴ研究所に育種の方法を教えてもらい
結成直後、2年生の女子メンバーたちが取り組みました。
この白いイチゴはその時の親株にしたものです。
初めてのチャレンジながら採種に成功。
播種して数株育てていましたが、悲劇に襲われます。
なんとこの年は冷害。いつまでたっても梅雨が明けません。
低温と多湿。まだ馴化温室を使っていない頃だったので
心配したとおり灰色カビ病が発生。苗は無残にも枯れてしまいました。
研究対象がなくなって困った2年生は、大活躍している先輩の
白いリンゴ研究を引き継いだ記憶があります。
白いリンゴを初めて世に出した3年生が
いつもマスコミに取り上げられましたが、引き継いだ彼女たちは
翌年科学的にさら調査し、東大で行われた農芸化学会で発表。
なんと最優秀を受賞しました。いろんな意味で忘れられないイチゴです。
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嬉し恥ずかし初取材

2021年07月15日 | 研究
先日、環境系の学会から賞状をいただいた元Jr.の2年生。
この時期の受賞賞は珍しいので新聞記者さんが取材に来てくださいました。
昨年の春から1年間、Jr.として活動してきた彼らのアドバイザーは
もちろん世界チャンプになったトレジャーハンターズ。
指導を始めたのは、トレジャーハンターズが
世界大会での発表が近づいてきた頃でした。
自分たちも忙しいのにちゃんと後輩たちも育てていたのです。
その甲斐あっての今回の受賞。新聞に掲載されたので
きっと卒業された先輩たちも喜んでいるはずです。
ところで彼らの活動は大活躍した先輩の受賞と重なっているため
てっきり昨年、すでに何かの機会で取材されていたと思っていました。
しかしそれはこちらの勘違い。嬉し恥ずかし、初めての取材対応でした。
彼らの表情が妙に硬いのはそれが理由です。
でも先輩のトレジャーハンターズは、この数倍もの人見知り集団。
誰にあっても言葉はもちろん、笑顔すら出てこない人たちでした。
しかし何度も発表、質疑応答、取材を繰り返しているうちに
卒業間近には自然な笑顔で対応できるように成長。
人は経験でこんなにも変わるものかと驚いたものです。
今はまだ硬い表情で初取材を受ける2年生。
彼らが優しい笑顔を浮かべる日を心待ちにしています。
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