花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

危険な実験

2021年07月14日 | 研究
使い捨てのコップに何やら白いものが入っています。
左は生石灰。乾燥剤の中に入っているものです。
右はホタテ貝で作られた焼成カルシウム。
青森県はホタテの産地。廃棄されたホタテ貝から作られた
メイドイン青森の石灰質資材です。
どちらも主成分は酸化カルシウムで強いアルカリ性を示します。
いったいこの二つにハンターズは何をしようとしているのでしょう。
なんと水を加えるのです。乾燥剤には絶対濡らさないでくださいと
注意書きが書かれているとおり酸化カルシウム、
つまり生石灰に水を加えると発熱するので、とても危険なのです。
それは分かっているものの試してみたい環境班。
そこで屋外の安全な場所で水を加えてみることにしました。
コップから伸びているのは温度計。
果たしてどのぐらいの時間で何度ぐらいまで上昇するでしょうか。
準備はできました。いよいよ水を加えてみましょう。
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牛タン弁当

2021年07月14日 | 研究
これが水を加えた後の生石灰です。
なんと水温26℃の水を加えたら瞬時に反応が始まり
開始10秒で45℃、20秒後にはなんと96℃まで急上昇。
ぶくぶくと水が沸騰し、湯気まであがりました。
これは反応が落ち着いたところですが、水が蒸発してありません。
さらに火山の噴火口から熱湯や水蒸気が湧き出したように
表面に穴が空いています。いかに危険なのかがよくわかります。
ところがホタテ貝で作った酸化カルシウムは水温が変化しません。
貝殻を焼成して作ったものは、酸化カルシウムの他に
さまざまな成分が混ざっているため、急激に発熱しないのだろうと思われます。
フローラハンターズは今年、ホタテの酸化カルシウムを使って
三和土を作りましたが、確かに水を加えても熱くなりませんでした。
それでいて生石灰と同じ強いアルカリを得れるのは、
使い道を考えるととても便利な資材だと思います。
これも青森県の特産品。みなさんなら何に使いますか?
さて生石灰の発熱で思い出したことがあります。
昔、TEAM FLORA PHOTONICS はJr.の女子を数名引き連れて
仙台で行われた学会主催の発表会に参加しました。
1年生も良く頑張り、みんな達成感でいっぱい。そこでご褒美として
仙台駅でフローラとJr.みんなにお弁当を買ってあげることにしました。
数ある美味しそうな弁当の中でみんながチョイスしたのが仙台名物「牛タン弁当」。
それも紐を引っ張るとホカホカになるタイプ。
底に入っている生石灰と水が反応するというまさにこの原理を応用したものです。
新幹線の中、暖かな牛タンを頬張るみんなの顔は本当に美味しそうでした。
しかしみんなに牛タン弁当とは太っ腹のフローラです。
なぜなら旅の楽しさのひとつが食。
またみんなで遠征できる日が早く来てほしいものです。
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