東濃IFR

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ヘリコプター延線工事(2023年8月22日後編)

2023年10月29日 07時04分42秒 | 航空機
前回からの続きになります。

午前中は物輸を行ったヘリは午後から延線作業。
延線とは、送電線の鉄塔間(径間)にロープをかけ渡し、
ロープ→細いワイヤ→本線(電線)
と順に入れ替えて鉄塔間に電線を引く。
この頃はドローンでの1径間延線作業が増えてきているというが、
作業員(ラインマン)さえ確保できればヘリでやった方が安上がりらしい。
また、ドローンでは重量制限も厳しいため、細いロープでしか延線が行うことができない。
そのためどうしても工順が増えるという。
また、今回の延線は普段なら中型機程度での作業だが、
夏場でヘリの能力が落ちることもあり、余裕のあるピューマで行うことにしたそうだ。
何度か延線作業に立ち会ったことがあるがピューマは初めて。
監督さんも初めてらしい。
これはしっかりと撮影せねば。


13:22 離陸。


ボビンはつけず、まずは確認飛行


と思ったら戻って来た。


ヘリパット付近で一旦ホバリング。


問題なさそう。再び離陸して確認飛行へと移る。


よく見ると作業員が待機。


 ボビンにはそれなりの量のロープが巻いてある。
 ロープ端を置く位置はヘリの音すら聞こえない場所だった



お、来たよ。


通り越してから機体右側面を鉄塔側に向ける。


そして高度を下げる。そのまま待機…


 どうやらリハーサルは大丈夫そう。
 そのまま本番に入るはず。



13:45 場外に戻って来て


誘導に従い移動。


おそらくボビン装着中。


これが完全体か。ロープ末端には錘の砂袋が取り付けられている。


そのまま上昇して投下位置へと移動開始。


 自分もこれにて移動開始。
 お偉いさんたちも見に来るような工事だ。
 監督さんのアドバイスに従って現地へと向かう。



14:00 場外から見えていた鉄塔に到着。


 監督さんの読み通り、光線具合もバッチリ。
 あとは機体がどの位置になるか、かな。

 ヘリの音は段々と近づいてくる。
 しかし先ほどのリハーサルのように早くはない。
 その理由はこれからわかる。



14:19 お、やって来たよ。


鉄塔上のラインマンもスタンバイ。


60mm(換算90mm)でこんな感じ。


鉄塔の上を通過したら


高度を下げていく。


もうあと50センチくらい…


掛けたかな?


ホバリングして待機。


 機上整備士と操作員が搭乗しており、機上整備士は見張りを。
 操作員はボビンのスピードコントロールをする。
 ヘリの進む速度に合わせてロープがたわまないようにブレーキをかけるのだ。
 そしてこのロープが固定されたかどうかの確認を行う。



ラインマンがロープ固定作業を開始。


ロープの張り具合を見つつ操作員は調整する。


ちょっと緩めてみて?固定が甘くやり直し。


リテイク中


なかなかうまくいかず、上流方向へと引っ張られてしまう。もう一度やり直して…OK


ボビンのブレーキを解除。ちょっと離れつつ


そのままロープの自重で垂らして


ロープカット。


14:30 高度を上げて場外へ。作業終了!


 これにてヘリ延線は終了。
 2回線あるからもう一度行うかと思ったら今回はこの1本のみ。
 それでも理想的な構図で撮影出来た。
 監督さんのおかげです。

今回も施工会社の皆様、ヘリ運航の新日本様
お世話になりました。
コメント (2)
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