岐阜の画廊 文錦堂

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黄金の競演!!

2012-10-04 10:45:13 | 工芸
皆さん、こんにちは。

今日の岐阜も澄み渡る秋晴れの一日を迎えています。

昨日、唐津の村山 健太郎くんから、今週末に開催予定の「唐津 村山健太郎 陶展」【10月6日(土)~14日()】の作品を送ったとの連絡が有り、作品が到着する夕方から個展準備で忙しくなりそうです・・・。いよいよ個展間近です!!

さて、個展準備を前に、今日は黄金の焼物ともいうべき黄瀬戸作品を手掛ける5人の作家による“競演”をご紹介致します。



先ずは、現代黄瀬戸の第一人者 原 憲司先生の作品から



   「黄瀬戸根太香合」 H 3.0×D 4.9cm ¥210,000-

根太とは腫れ物のことで、姿が似ている下膨れの香合を根太香合と呼びます。黄瀬戸には宝珠を形どった宝珠香合もありますが、蓋の甲にふくらみのないものを根太香合と呼びます。根太香合は平宝珠とも呼ばれ、平たい丸い身に円錐形の蓋が付き、宝珠香合の蓋が全体的に丸みを持つのに対し、蓋の頂点からの傾斜が直線的なものをいいます。

現代黄瀬戸の第一人者の作品らしく、黄色くしっとりとした独特の質感の油揚肌にさりげなく鉄釉と胆礬を点じたこの香合は、品格に満ちた味わい深さが感じられます。

次に、愛媛県今治市にて作陶活動を続ける池西 剛先生の



   「黄瀬戸輪花酒盃」 H 5.2×D 6.4cm ¥45,000-

黄瀬戸に限らず備前や高麗作品に至るまで、古典の魅力を再現出来る池西さんならではの作品に仕上がっています。

続いて、緑釉作品のイメージが強い鈴木 徹先生の珍しい黄瀬戸作品を



   「灰釉酒呑」 H 5.2×D 6.5cm (売約済

古来、数寄者がこよなく愛した本歌「黄瀬戸六角盃」を模した作品。黄瀬戸と名付けず灰釉としたところが徹先生らしいです。 

黄瀬戸の巨匠と呼ばれたご尊父 故 各務 周海先生のご遺志を受継ぎ、現在は岐阜県恵那市岩村町にて作陶活動に励まれている各務 賢周さんの黄瀬戸作品も続きます。



   「黄瀬戸ぐい呑」 H 5.2×D 5.5cm (売約済

最後は、瀬戸の新鋭 山口 真人さんの黄瀬戸作品をご紹介致します。



   「黄瀬戸ぐい呑」 H 4.5×D 5.7cm ¥16,800-

胴に筋を付けて締めた形となる胴締作品。元々は、黄瀬戸の向付として作られたものを茶人が茶碗に転用されました。
ちなみに、胴に入れられた紐状の横筋があるものは胴紐と呼びます。

同じ黄瀬戸作品でも5者5様ですね。こうして同じ作風の作品を作家ごとに見比べてみるのもコレクションの醍醐味の一つではないでしょうか。
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