なちゅらる Hi !

かっぱの心をうるおす、山・川・岩・海などの小さな自然。主に北海道の話。

岩が湿り始めている…

2024-06-15 | 
明日登る予定だったし、仕事にやられて気が乗らない土曜日だった。
Dzさんから、午後からどうか、というお誘いがあった。
これはありがたいと思い、午後から赤岩西を目指す。

先にクリスタル下に着くと、見知った親しい方々ばかり。
ありがたいことだ。

しばし情報交換をしているとDzさんがやってきた。
聞けば「上を見て」から、上部へ抜ける3pをやりたいとのこと。
それなら、ということで取り付くチャンスの少ない「ロックスミス」をやりたいと申し出る。

さて、「上を見て」
本来2pルートだ。
1p目が10cで、2p目は本来左に行くが、直上ラインもある。
直上は、垂壁なのに11cだかdだかのグレードがついている。
大昔やってみたことがあるが、手も足もでなかった。
Dzさんがリードで2回ほどのテンションで核心を抜けていった。
セカンドだから抜ける気で取り付くが、やはり手も足も出ない。
エイドで突破。

そして「ロックスミス」10d。
ピン間隔が遠くドキドキ感の高いラインだ。
古い赤岩本では、赤壁クラックからの2pとなっている。
グレードはA1で、フリーだと6級+としてある。
6+が10dになるというのもアバウトな話だ。

スタート横で、すぐ1本目のランニングを取る。
が、2本目が右にあり、遠い。
取る前に落ちるとスタート地点より数m下に落ちるだろう。
しかも微妙ホールドで難解。
何とか1本目を取り安心。
後は大丈夫なはずと言い聞かせながらドキドキのノーテン突破。
行けると嬉しいルートだ。
そして何より高度感があり、眺めがよい。
久々に行けて、満足と安心感を得る。

下りてDzさんの「ニューウェーブ」をビレイ。
このラインもかっこいいし、細かいところを研究したいラインだ。
赤岩は歴史があるせいか、いろいろ奥深く楽しい。

あと一歩及ばず

2024-06-09 | 
窓岩に『フリーランサー』11abを片付けに行った。
が、及ばず…。

思ったよりよい天気と喜びながら、胎内巡りを下りる。
瑞々しい6月の緑が美しい。

窓岩リッジを見上げる。
少し倒れている部分が2p目『フリーランサー』だ。
1998年に吉田和正氏がオンサイトでフリー化した、すぐ横にアブミルートがあるラインだ。
しかし、オンサイトでフリー化って、どういう状況を言うのだろう? クラック使って登ったのかな?

エイドルートは2009年に登っている。
本ブログ内にあるが、記述が適当すぎてちっとも役に立たない。
1p目3級リード。

早速の高度感。赤岩本では「残置が多く小さいカムもよく決まる」とある。リングボルトを含む残置が多いのはわかったが、「小さいカムが決まる」は、よくわからなかった。
2p目取付からミミズク岩稜に目をやると、ミサゴらしき猛禽の巣があった。

岩塔好き仲間だが、やつらは飛べる。

さて、『フリーランサー』トライ。
下の方のハーケンを取る取らないで変わるが、ピン数は6。
21mにしては、少ない。
でも、絶対落とす気で行った。
そして、核心部を8割越えた。
傾斜があるので休みにくかったが、2m戻ってレストするなど粘った。
だが、最終ピン手前のムーブがスムーズに組み立てきれず。
力負けのテンション。
悔しい。
その後何とか最終ピンを取り、核心最後のガバに手をかけるがここでもテンション。
久々の本気のパンプを感じつつ何とか終了点へ。

下りて、KGさんと交代。
やはり核心でテンション。
2人とも敗退。

このまま窓岩リッジを抜けるため、荷揚げして2p終了点にたどり着いた。
ここは落ち着かないので、すぐ3pをリード。
第1コルで大休止。

4p目もリード。
赤岩本の絵の通り、写真の凹みが第2コルだ。
第2コルは眺めがよい。


5p目、KGさんリード。
難解そうに見えたが、リッジの東面に沿って右上していくだけ。

下が切れ落ち高度感抜群の箇所があった。
写真の場所がそうだが、残置ハーケンが連打されていて安心。
ここまでも残置は豊富。
全体を通して、カム類はなくてもなんとかなる。

6p目リード。

急斜面を登るだけ。終了点手前で念のため立ち木でランニングを取った。

後はクライマックスの窓くぐりを残すだけなのでのんびりしていると、雨が降ってきた。
窓のアゴの下なので、ちょうど雨宿りができる。
眺めを堪能しながらのんびり過ごす。

そしてクライマックスの窓くぐり。
止んだと思った雨が、窓をくぐり始めた時けっこう強く降ってきた。
この窓は雨を防がない…。

『フリーランサー』を順番に登り、荷揚げと大休止2回取って約4時間。
13時には峠に戻ったが、雨が止まないのでクライミング活動終了。
厄介な場所の宿題だが、歳を取っても悔しさを感じる幸せと、あちこちに行きたいところがある幸せを噛みしめた。

プチ岩旅2 石垣山割れ目day

2024-06-02 | 
車中泊後の朝
素晴らしい天気!
いつも通りの早起きなので、待ち合わせ時間まで愛別観光。
アートとスポーツが融合した誰もいない公園から愛別町内を眺める。

石垣山は10年振り。見晴岩よりましだが記憶は薄い。
かっぱの割れ目への楽しみ方は独特で、挟まっていれば幸せなのでRPしたかどうかが気にならない。
だから記録も薄い。
だが、最初に案内されたところが全く知らないところなのはわかった。
左のまっすぐが『蛍』10で、右の細めが『緑の導火線』10d。
Akiさんたちが『蛍』をやり始めた。
偶然の出会いは大事にするのが常なので、隣の『緑の導火線』をやってみた。

カムを決めながら10dは、当たり前のように荷が重かった。
何とか最終ピン位置にエイリアンを決めて、終わりにする。
その後Fくんがトライし、カムの効きが確かめられホッとする。
責任の重い遊びだ。

『緑の導火線』で結構ヘロヘロになってしまったが、この日の本命は『頭ならびに腹』だ。
やらないで後悔するよりはと思い、マスターで取り付く。
もっと行けると思ったが、2ピン目以降は毎ピンテンション。
トップアウトはしたものの、ムーブ解明で精一杯。
かっこよくて、ドキドキして、難解部分もありバランシー、カチで思い切るのも楽しい好ルートだ。
3人でムーブばらしを楽しんでいると、遠征中のN藤さんが登ってくれた。
美しい流れるような登りでRPされた。
驚き、刺激され、自分のヌンチャクを使っていただいたことにミーハー的喜びを感じた。

最後は、みんなでナルコレ大会。
ONさんの豊富なカムでリードを託される。
このラインは手首がひっかかるようにジャムが決まるので落ちる気がしない。
気持ちのよい割れ目を最後に楽しく登らせてもらい大満足。

N藤さんとの全国区的な話や、久々の方々との笑みこぼれる会話も楽しんだ。
16時ごろ、名残を惜しみながら岩を離れた。

2日間のプチ岩旅。



プチ岩旅1 名寄見晴岩

2024-06-01 | 
大ベテランAkiさんご案内付きのプチ岩旅。
初日は名寄見晴岩へ。
いつ以来だっけ? と調べてみると、なんと21年ぶりだった。
という訳で、ここを歩くのも21年ぶり。
楽しいみなさんに誘われて、ほんとに幸せ。
天気も幸せ。

21年ぶりを確認したのは帰宅後なので、当時どこを登ったのか定かでない。『デスモスチルス』は記憶していたが、その他はぼんやり状態で、岩を臨む。
「これどうですか?」的な感じで目の前の『森のカバさん』をこなす。
登っていないと思っていたが、中途半端な記録を見ると登ったような記載を発見。
でも記憶がないから純粋に楽しい。
『森のカバさん』リードするHYさん、光の当たり方がいい感じ。

さて、何を登ろうかとしばし思案。
当初は11前半をたくさん楽しもうと思っていたが、現場にいると長くてかっこいいルートが目白押しで目を惹く。
その中で何とかなりそうだと思った『アンジェラ』11cに取り付く。
あわよくばマスターでと考えたが、思い切れず。
2便目でRP。
人口壁クライマーではないので、返されずに済んだ。

Fくんの『ひまわり』トライを眺める。
11bなのか~、とため息。

ONさんの『シェ・マリア』トライを眺める。

惚れ惚れしますね。
かっこいいルート。

Akiさんが設定したという『桃ちゃん』をやってみる。

斜め横ガバの不思議なルート。

『夏の元気なご挨拶』11abに誘われたので行く。
クリップ直前の棚をうまく抑えきれずフラッシュならず。

最後に『恐竜戦車』でもやろうかと思ったが、久しぶりのタッシーと話が弾み、気付けばいい時間。
愛別周辺で車中泊ポイントを明るいうちに探したかったので、そそくさと切り上げる。

温泉で汗とダニを流し、爽やかそうな自然の中に宿を求めた。
1日を振り返り、静かに飲む。
明日は、石垣山で割れ目の日。
楽しみ楽しみ…。

日々、体がツタウルシにむしばまれていく…

2024-05-26 | 
それでも、赤岩に行く。
今日は6名でクリスタル直下にこもる。
ほぼ同時に着いたKGさんが「ドゥマガジン」をやると言うので眺めていると、「天まで登る」のドキドキ感を味わいたくなった。
1度目は、核心1を越えられず仕切り直し。
2度目は、核心1をごまかして、核心2をずるして、核心3は何とか越えて終了点へ。
全身疲労に包まれる好ルートだが、怖いところが多すぎる。
天から見下ろすと「サバイバル」試登中のHYさんがいた。

KGさんは弱気なことを言いながらも3度の「ドゥマガジン」トライ。
3度目はトップアウト。

合間に「サバイバル」や「ニューウェーブ」に取り組むみなさんを眺める。
「サバイバル」は、このアングルから撮るのがよいと思う。

もう「天まで登る」はできる気がしなかった。
「ドゥマガジン」を見ていて、ヌンチャク付きなら、と再登したくなった。
昨年登ったときは、「ステミング」という言葉の意味をよくわかっていない。
でも、独特の動きを強いられるドキドキ感の高い好みのルートだということは覚えていた。

この感じ、いいでしょう。
体の芯からドキドキ全身クライミングを味わえる好ルートだと思う。
声を絞り出しながら、ノーテンで抜けた。

ベテランKMBさんも、取りこぼしだったらしく、すぐRP。
終了点にいるのだけど、わかるでしょうか?

ちょっと低めの気温だったけど、青空広がるよい1日だった。
3便しか登っていないけど、25m越えのラインばかり登っていたし、ルートの性質上、心と体をめいっぱい使うラインだったので、充実した1日となった。