元気のたね

ヘルスフィットネススペシャリストの浅田千鶴です  

平安時代の生き残り

2011-08-29 23:49:32 | 身体
湿布薬の某製薬会社のコマーシャルは 筋肉名を作ってくださるので、筋肉マニアにとっては うれしゅうございます。
エクササイズ指導の際にも“ネタ”として使わせていただいております。

僧帽筋の“介の字貼り”

ヒラメ筋の“ヒラメ貼り”

最近、新たに登場したのは・・・・・

“ふくら張り”

あら?! 筋肉名じゃない・・・ちょっと残念。

しかし・・・
「ふくらはぎ」と、みんなが 普通に呼んでいるけれど、どうして「ふくらはぎ」なんだろう???
と、あらためて考える機会を与えてくださって、ありがとう!H光製薬さん!!

楽しい筋肉読本「肉単」によると・・・
僧帽筋は cowl muscle の訳。
カトリックの僧侶(ベネディクト会修道士)のつける頭巾(フード)の形に似ているところから名づけられました。

ひらめ筋は muscles soleus =まさしくヒラメの形に似ているところから名づけられました。

ならば、「ふくらはぎ」は???

「ふくらはぎ」は 医学用語ではありません。 一般的な日本語です。
調べてみますと・・・
ふくらはぎ=ふくらんでいる脛(すね)を表す言葉ということで、江戸時代から「ふくらはぎ」という言葉が 使われているそうです。

医学的に「ふくらはぎ」は 下腿三頭筋。 脚の膝より下にあって、3つの頭がある筋肉がアキレス腱で1つにくくられ終わります。
1つの頭、すなわち1匹のヒラメがいるヒラメ筋。
2つの頭があり2つに筋肉の塊が分かれる腓腹筋(ひふくきん)・・・
腓は“こむら”と呼び、「こむら返り」と使っています。

なんと!?この「こむら」は 平安時代に「ふくらはぎ」をさす言葉として使われていたそうです。
「こむ」は 隆肉の「コブ」、「ら」は 接尾語で、「こむら」という説があるそうです。
江戸時代になると、「こむら」が使われず、「ふくらはぎ」になったようですが、「こむら返り」だけは なぜか残されたそうです。


いや~・・・おもしろい。

私が 今、お稽古している「御公家女房」という落語は 江戸時代に平安時代の生き残りのような御公家言葉を使うお嫁さんが嫁いできて、わけわからん!?というようなお話です。
例えば・・・

『わらわ、今朝、高津が社へ参詣なし、前なる白酒売茶店に休らう。遥か西方を眺むれば、六つの甲の頂きより、土風激しうして、小砂眼入す。』

意味か分からん・・・『すたん、ぶびょうでございますな。』と、返事しといたて・・・
『なんのこっちゃ?』
『しゃーないさかい、タンスと屏風を逆さまに言うといたった!』

・・・・・・てなぐあい。


いや~・・・しかし、いまだに平安時代の言葉を使っていたとは・・・感動です!





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