閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

脚下照顧

2010-06-02 07:59:01 | 日々
鹿対策に行き詰まり、ネットでうろうろ検索する。
防護柵の設置と、その効果について。

具体的な数値をあげた報告がたくさんある。
被害が深刻なのは、農業よりまず林業だ。
山奥では、人がこまめに見回ることができない。
苦労して運び上げて植えた苗木を、
残らずかじられてはたまったものではない。

140センチの柵では、鹿もカモシカも越えてしまう、
という記述をみつけた。
高さを180センチにしたら被害がなくなった、と。

ほらね、やっぱり3メートルは跳ばないでしょう。
アフリカのサバンナではあるまいし。

しかし、と、その報告はつづくのだ。
鹿が来なくなったと思ったら、
今度はウサギが来るようになった、と。

…ウサギ?

そういえば、ウサギもいるのだった。
高さばかり気にしていたが、下はがらあきだ。
この柵の金網は、猫が通れるのだから、
ウサギなら簡単に出入りできるではないか。

警備隊長のさんちゃんがやってきた。
おでこに新しいひっかき傷がある。
昨夜もよそ猫を追ってすっとんでいったが、
一戦交えて、どうやら引き分けだったらしい。
前に座らせ、言い聞かせる。

きみの敵は、ナガイ・モドキ君ではない。
ウサギだ、ウサギ。
しっかり畑を守りなさい。
いいね?

「らじゃあ」
あくびまじりに返事をしたが、
わかってるのか、いまいち心もとない。
のこのこと歩いていくのをつかまえ、
再度言い聞かせる。

あのね、ウサギ、とってこなくていいから。
追い払うだけでいいから。
わかった?


(ナガイ・モドキ君というのは、
最近のさんちゃんの喧嘩相手。
色がすももによく似ていて、尻尾が長いので、
こういう名前がつきました)
コメント
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