閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

「砂の城」

2014-07-24 16:04:12 | お知らせ(いろいろ)

「飛ぶ教室」38号に短編ひとつ書かせていただきました。

「飛ぶ教室」は国語教科書で有名な光村図書が出している季刊誌で、
なにかと制約の多い教科書にくらべると、びっくりするくらいぜんぜん制約なしの、
対象も内容もかなりフリーに書かせていただけるという貴重な場所です。
(今はなくなってしまいましたが、福音館書店の「子どもの館」もそうでしたね)

今号の特集テーマ<すばらしき「3」の世界>にちなんで、
3という数字に何か関係のある話を、とのこと。
「3びきのこぶた」でも「黒猫さんちゃん」でも何でもよかったわけですが、
こういう「お題」をいただくと、まず「正攻法」じゃないものを考える人・・(笑

今回は、なんとなく、翻訳小説っぽい雰囲気で書いてみたかったので、
自分の中では、すこし珍しい作品になったかな、と思いますが、どうでしょうか。

タイトルの「砂の城」は、「Chateaux de Sable」という写真集から。
これは1982年にパリで出版されたもので、Pieter Wiersmaという
オランダのサンドアーティストの作品集です。(下の写真)
北海に面したオランダのマース川沿いで採れる砂は、
砂の彫刻に最も理想的と言われているとか。

 



最近は日本でもサンドアートがイベントとして定着しつつあり、
札幌雪まつり的に規模の大きなものもあるようですが、
30年前はまだマイナーな分野で、洋書店で探してもらっても、
フランス語で書かれたこの本1冊しかみつからなかったのです。
(結果、中の解説がほとんど読めないために、 かえって
想像の余地がたっぷりあった! といえるかもしれません。
そういえば、銀座のイエナ書店も、もうなくなってしまったんだな・・)

あ、お題の「3」はどこかといいますと、
島の港のカフェの看板に、ちゃんと、います。

 

 

すばらしき「3」の世界!
(飛ぶ教室第38号 2014年夏)
 
光村図書出版


 

 

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