水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

出店の海面

2017年08月06日 22時51分11秒 | 詩編
 夜は笑う
 久しぶりのみなとまつりに出逢い

 屋台は海面にも並び
 ブルーかブラックに
 橙が重なって
 無作為に揺れている

 賑やかな祭りの海面は
 真っ黒な僕らの瞳の奥へも
 沁み込んでくるようだ

 ルーラララルラ
 いつの間にやら
 空には悠然たる華が浮かんでいる
 
 程なくして消えてゆく
 いくつもの光の束は
 この胸に巣くう
 儚げな明日への希望なんてのに
 色も形も似ている気がした

 僕の口元に
 屋台の間を泳ぐ人波が
 ひとつの笑みを与えた

 今年も夏は
 僕らの心に
 足跡を残して
 立ち去り
 次の永遠を探しに行くのだろうか

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