ひたすらに走り続けた放課後
手を伸ばしても届かない世界があった
息急ききっても届かない天の国
僕は力を使い果たした
どこまでも無力だった
どこまでも空しかった
僕の中に何も満ちることはなく
ただ社会への隷属を志向し
向かう先は時代の闇だった
かたちのない恐怖に常に怯え
逃げ出したくなっても逃げ場は何処にもなかった
だから僕は自分を慰めた
一縷の希望を繋ぐための行為だった
しかしそれも空しかった
何も生まず
意味も作れず
ただ僕は乱立する意識のビルの中 精神の路頭に彷徨った
声は嗄れ
希望の夏は悪魔の口に吸い込まれていった
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