水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

大江戸悲哀譚

2016年12月25日 21時20分12秒 | 詩編
氷のように溶けてなくなる日常が
日常の本質だとしたら
青に塗れた時代を
水に流すことの
愚かさを
もっと
僕は
知ることになるだろう

エスプレッソさながらの苦い思い出を
そのまま飲み干すとしたら
ブラウンシュガーも嫉妬する
美しい少女の笑みに
釘付けになるだろう

波間に顔を覗かせる非日常が
真っ赤なタンゴを奏でるように
りんごが叫ぶ美しく卑猥な単語を
僕は齧るだろう
都会の喧騒の真っ只中で!

君の策略と隣り合わせになった
失楽園の敷地に片足を踏み入れながら……

僕は笑うだろう
散りゆく運命を

僕は笑うだろう
寿ぐ君の健気を

僕は弱るだろう
夕暮れる時代に

僕は触れるだろう
君の燃える両目に

君の謀略に感心する神様を尻目に
僕は尻尾を巻いて逃げるだろう

消化不良の言葉に塗れて……

愛を修飾するだろう
ありったけの天恵のような雨で

探すなかれ
僕は今心地よく天の国へ向かうのだ……。







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