水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

空気

2014年12月01日 11時01分26秒 | 詩編

 細密な記憶を辿った
 今宵の僕は
 ただ溶けるほどの
 甘い蜜を
 貪る
 怠惰な羊

 風を受けて
 戦慄く僕らは
 きっと
 春にも咲かないサクラみたいに
 不条理を叫ぶ獣

 楽な人生など
 なかったと
 でも
 これはこれで
 満足のいくものだったと
 いつか
 言えるもんだろうか?

 夜が明けるとき
 僕は何気なく欠伸をし
 手を伸ばし
 僕を包み込む大気に
 天地創造の端緒を観る

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