水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

夜Ⅰ

2015年10月30日 20時28分26秒 | 詩編

 夜が驚く
 夜鴉の啼く声がする
 日々の扉を開け放って
 静かな夢遊を体験する
 閉じた夜の空間の中で

 たった今脳内に湧き出た
 今宵の妄想が
 僕の額の上を伝って
 そのまま枕もとへと流れ落ちる
 その温度は正に
 絶対零度以下である

 要らぬ緊張を
 させてしまってはいけないね
 夜風に震える女性を抱いては
 何気ない囁きに耳を澄まし
 細い己の感性を鋭く研ぐ
 
 この部屋の扉を閉めたら
 僕の心から何が消えよう?
 
 日々の躓きの果てに
 いつか語られた
 はじまりの物語を思い出す!

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