水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

二〇〇一年二月二十一日 羽田神社付近の道を登り

2010年05月24日 12時01分35秒 | 詩編
  一段一段を
 登る音に共鳴する
 かのようなものの
 け、「おまえを食
 べてやろうか。」
 そう言っては、おまえ
 は、そこらの曲がり
 くねった、木の幹
 に姿をかくす。
「おまえの生命(いのち)
 をす い とって
 やろうか
 おれの緑
 に 染め上げて。」
「おまえはもう私を
 のみこんでいるよ
 私も君を。」
声をひそめている気配を
僕は(もう)知っていた(よ)

海から聞く音(ね)に
天空からの木もれ日に、街からのどよめきに
山からわく土に
社(やしろ)から続く道に
自らの姿に、そして私に
真っ直ぐに、伸びる木々達よ。

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