水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

<爽やかな青い欲望の火ー7> 青く街が萌える季節

2016年11月19日 01時29分28秒 | 詩編
青い街が見える
うねうねうねったその向こう
曖昧な空を冠した街がある
無一文でそこに辿り着いた僕は
その煙るような街並みを通り過ぎた

雲が支配するようなその街は
僕の遥か生まれる前に栄えたような
大都市の亡き骸のごとく
ひっそりと横たわっていた

真っ白な欲望色したビルが立ち並ぶ居様は
僕の角膜を貫徹して
少しも遠慮しない太陽の可視光線のように
僕の表象を色々と混乱させて
眼球の中でカラフルに暴れた

そして隠されたこの街の秘密に
そっと耳をそばだてるこの僕の運命を
誰も止めることなどできないと
分かっているから
雲の中で迷っても
君を手に入れることに
迷っている暇なんて無い

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