水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

頽廃と凋落の宴

2014年11月29日 00時07分26秒 | 詩編

 キラキラと輝くネオンに
 見蕩れる夜半ば
 僕はうっとりと
 眼を瞑って
 独りの宴に
 馳せ参ずる

 太陽は僕らを裏切らないが
 夜は逆に僕らを真実から遠ざけるようだ

 この身一杯に感じる厳しい寒さというものが
 都会に満ちつつある寂寥の感を乱暴に貶めて
 冷徹にも一方的に裁きを下すかのようなこの夜は
 まるで一個の「恐ろしい法廷」
 
 そして僕は、つまりは
 秋の夜長を徹して執り行われようとする
 無情なる取り調べから逃れられない
 一匹の猫みたいな者

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