水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

<爽やかな青い欲望の火ー7部作>昔日の栄光

2016年11月16日 06時21分30秒 | 詩編
淡く揺れ動いた昔日の幻影を
蹴散らすように
僕は笑った

音も立てずにやりと笑った
頬に触れずに微かに笑った

軟らかく風は、吹いた
何ごともないように優しく、吹いた
何処までも進んでいくように、たくましく吹いた

リアルの核心を貫くように
僕の呼気は今鋭く伸びて
星空の天幕を突き破った
その先には月があって
君と会って
笑い合って
憎み合って
攫い合って
触り合って
迸り合って

夢で見たよな
明日の呪われた風景を
これから二千年先まで伝わるような絵画にして
君と僕の涎をその上に垂らしつづけられたらな、とか思った

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