水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

言葉の魔力

2015年01月11日 16時21分22秒 | 詩編
 永遠を象徴するモノなんて  この世にはない  この「詩」でさえ  誰かの胃袋に投げ込まれて  じっくり消化されてしまう  明日を夢見ぬ若者は   少ないだろうが  消え去る前の生命を  前にして  怖気付かない若者もいない  今迫る今を  掴み取ることさえできれば  怖いものなどない . . . 本文を読む

過去の狂乱と存在感

2015年01月10日 17時30分02秒 | 詩編
 何気なく  過去が  左から  右の方へ  流れていく  探していた  苦悩の行く先を  追いかけることも  諦め  今は  ただ夜に浸る  危険性を回避した  曖昧な言葉と  有意義な感情を模倣した  意識の錯乱の渦が  日々のさなかを  踊っている . . . 本文を読む

夜の問

2015年01月09日 23時56分21秒 | 詩編
 頽廃と神秘の潜む空洞で  君の諦観が夜の闇を切裂き  形が崩壊していく夢を何度も見た  思い出す度に  疼く寂寞の夜も  旅へと向かうこの身体を  浮揚させるようだ  真実を  見つめることができなくなったこの目で  僕はどうして明日を見る? . . . 本文を読む

震災を経て甦るときに

2015年01月08日 22時00分12秒 | 詩編
 震災前  この街には  人々にとって  それぞれの暮らしがあった  今では  数々の記憶を  土に埋めたいと  願う者も数多く居る  失ったものの数を数え  意味もなく放心状態になれば  今は亡き人々が思い出されたりする  そんな僕らを  夕焼けは黙って包み込む  おそらく  代わりの利かない  個々の「世界」があの日一瞬で消えてしまったんだろう    海は  多くのものを奪いながら  そ . . . 本文を読む

夢のような「ゲンザイ」

2015年01月06日 13時35分53秒 | 詩編
 「現在」がはじまる  雪が降り出すように  「現在」がしめやかに  「ゲンザイ」を背負わされるのかもしれず  とくに「フヘイフマン」を漏らすこともなく    ただ静かに日々を削って    確かに手を繋ぎあった思い出を胸に抱くことから    はじまるんだ . . . 本文を読む

生命の灯らぬ身体

2015年01月04日 18時19分56秒 | 詩編
 僕には  生命がない  明日もない  だから何も  仕様がない  ひどい雨が降ってくるけど  傘も差さずに歩くのだろう  僕には  温かい血が  通っていない  だから  優しさ  分けてあげられない  ヒネクレ者の  孤独な歌さ  明日にさえ消えてくれない  暗闇のララバイばかりを歌うんだ . . . 本文を読む