永遠を象徴するモノなんて
この世にはない
この「詩」でさえ
誰かの胃袋に投げ込まれて
じっくり消化されてしまう
明日を夢見ぬ若者は
少ないだろうが
消え去る前の生命を
前にして
怖気付かない若者もいない
今迫る今を
掴み取ることさえできれば
怖いものなどない
. . . 本文を読む
何気なく
過去が
左から
右の方へ
流れていく
探していた
苦悩の行く先を
追いかけることも
諦め
今は
ただ夜に浸る
危険性を回避した
曖昧な言葉と
有意義な感情を模倣した
意識の錯乱の渦が
日々のさなかを
踊っている . . . 本文を読む
頽廃と神秘の潜む空洞で
君の諦観が夜の闇を切裂き
形が崩壊していく夢を何度も見た
思い出す度に
疼く寂寞の夜も
旅へと向かうこの身体を
浮揚させるようだ
真実を
見つめることができなくなったこの目で
僕はどうして明日を見る? . . . 本文を読む
震災前
この街には
人々にとって
それぞれの暮らしがあった
今では
数々の記憶を
土に埋めたいと
願う者も数多く居る
失ったものの数を数え
意味もなく放心状態になれば
今は亡き人々が思い出されたりする
そんな僕らを
夕焼けは黙って包み込む
おそらく
代わりの利かない
個々の「世界」があの日一瞬で消えてしまったんだろう
海は
多くのものを奪いながら
そ . . . 本文を読む
「現在」がはじまる
雪が降り出すように
「現在」がしめやかに
「ゲンザイ」を背負わされるのかもしれず
とくに「フヘイフマン」を漏らすこともなく
ただ静かに日々を削って
確かに手を繋ぎあった思い出を胸に抱くことから
はじまるんだ . . . 本文を読む
僕には
生命がない
明日もない
だから何も
仕様がない
ひどい雨が降ってくるけど
傘も差さずに歩くのだろう
僕には
温かい血が
通っていない
だから
優しさ
分けてあげられない
ヒネクレ者の
孤独な歌さ
明日にさえ消えてくれない
暗闇のララバイばかりを歌うんだ
. . . 本文を読む