チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
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糠漬け

2009年07月22日 | チエの玉手箱
糠漬けを漬けてみました。

 先日出かけた農協の直売所で、糠床を購入したからです。
糠床は完成品で、すぐに野菜が漬けられる状態になっています。
う~ん、おいしくできました。
やっぱり漬物は、糠漬けだなあ。


 実家の母も、ず~っと糠みそを漬けていました。
もう、何十年も使っている糠床です。
傷まないように、どっさり塩と唐辛子が入っています。
きゅうりなら、2~3時間で漬かってしまうのですから、その塩辛さが知れるというものです。

 夏の遅い夕暮れ時、母屋の裏にある納屋に糠漬けを取り出しに行く母に付いて行ったのもでした。
納屋の中には、普段使用しない厨房道具や臼、のし板、大きな味噌桶などが置いてありました。暑さの中にも、そこの空間だけ、ひんやりとした空気が漂っていたような気がします。入り口扉のすぐ近くに直径30cmくらいの糠みそ桶がありました。

 母は、糠みその中から、3本・4本、5本・6本と次々にきゅうりを取り出して、私が持っているボールの中に入れてゆきます。
納屋の隣にある井戸の洗い場で、糠を洗い流したあと、その場でほお張るきゅうり漬のおいしかったこと。

 今でも、実家に行くときゅうりの糠漬けが出てくるので、糠みそ桶はあの頃のまま、あの場所にあるに違いないのです。