プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★民意って??

2006-03-20 09:15:56 | 日記・エッセイ・コラム

 岩国市で行われた米軍空母艦載機移転計画に関する住民投票結果は、圧倒的にノーだった。だが、法的拘束力が無いとして、政府は日米合意を優先する見解を示した。一方、小泉首相は、郵政民営化について「民意を問う」として昨年9月、衆議院を解散し総選挙を断行した。

 最近、「民意ってなにか?」との疑問が私の頭を離れない。「民意を問う」という行為自体がもつ意味と民意の拘束力・影響力の両面で私の悩みは深くなる。「民意を問う」主体が誰(どこ)かにもよるが、一定の結果を予見して、その正当性を証明するために行うのであれば、ガス抜きにも似た形式的な調査と大差ない。しかし、賛否両論が拮抗し、最大公約数を求めるためのものであれば、その結果は尊重されるべきだ。

 衆議院解散は、議会制民主主義を踏みにじった暴挙なのに、選挙で自民党が圧勝したために「国民は民営化賛成だ」となり、先に反対した議員までもが民意を尊重するとして賛成票を投じた。岩国市の場合、90%の住民が反対の意思表示をしたが、国防戦略は国益であり、国の責任範囲とのスタンスだ。沖縄の普天間基地移転問題の地元要望も同様の扱いだ。                        

                                      

 国益とは民意と異なる次元で判断するものなのだろうか。それなら国益を測る尺度と判断基準を明確にして貰いたいものだ。